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〜映像と音のコラボレーション、VJという生き方〜

クリエイターたちのコンピュータとの関わりを紹介するCreative Professionals。今回はクラブ・イヴェントに欠かせない存在となったVJにスポットをあて、シーンの中心で活躍するMOOK1にプロフェッショナルな心構えとクリエイティヴ・ライフを訊く。


まず最初に、VJになったきっかけを教えてください。

MOOK1  1995年ごろ、出版社に勤めるかたわら活動を始めました。と言っても、最初はビデオデッキで遊ぶ程度だったんですよ。映像を編集をするにもいまの半分のサイズしかできなかったし、再生もキーで割り当てて出すのが精一杯な状況でしたから。そのうち自分の好きな映画のビデオを借りてきて、クラブで流すようなことを始めたんです。一人で遊びに来てる人や、仲間と来ててもボーとしているような人たちに向けて、単純に壁に映像が映っているのもいいかな、と。


ずいぶんローテクだったんですね。

MOOK1  ええ(笑)。そのうち、だんだんコンピュータの性能が上がり、MacのG3が出たころからフルサイズの映像制作が可能になりました。それからようやくオリジナルの映像を作るようになって、徐々にクラブでプレイするようになったんです。で、会社の仕事を朝から夜までこなして、帰宅してからクラブに行って、明け方に制作するという生活が半年くらい続いたのかな? さすがに「もう無理だ」って会社を辞めましたけど(笑)。

PROFILE
MOOK1
1970年生まれ。高校から大学にかけてアメリカに留学。93年に帰国後、出版社勤務を経てプロVJとなる。現在<Cyclone> <Vision Quest> といった クラブ・イヴェントからファッション・ブランドやスポーツ・ブランドなどのショーで幅広く活躍中。
WEB SITEwww.mook1.com

当時、まだVJという言葉はなかったですよね?

MOOK1  ありませんでした。全然未知のジャンルだったから、クラブに営業に行っても断られることがほとんど。たまにやらせてくれてもギャラなんか少ししかもらえないし、自腹を切ってプロジェクターとスクリーンを持ち込んでいたからいつも赤字。だから、それがいまのような肩書きになるとは思いもよらなかったですね。


では、まともに活動できるようになったのはいつごろですか?

MOOK1  ちゃんとコンピュータを持ち込んでプレイするようになったのは96〜7年ですね。でもまだビデオデッキを2台サポートとして持ち込んで、それで映像を流している合間にマシンを操作してました。当時はまだVJソフトなんてなかったですから、G3からスキャン・コンバータを通して画面を拡大して流すという方法でしたけれど。

WORKS
MOOK1'S WORKS
実際にMOOK1のオリジナル映像作品を体験しよう!
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初めてVJとして手応えを感じたときを憶えてますか?

MOOK1  六本木のクラブだったと思います。ドラムンベースのイヴェントでプレイしたとき、完全にDJの音と映像が合体して、フロアもそれまで経験したことがないほど盛り上がったんです。そのとき、頭の中が真っ白になったのを憶えています。8時間くらいプレイしたけれど、まったく疲れを感じなかった。そのとき初めてプロのVJとしての感触を得ることができました。


現在、映像制作と現場のプレイで使っているマシンは?

MOOK1  現場ではMacのPowerBook G4、スタジオでは同じくPowerMac G4とG4 Cubeです。昔と比べたら半分ほどになったけれど、映像制作はレンダリング*1が非常に時間がかかるんです。いまでも凝ったものを作るときは30秒ほどの映像で最大10時間くらい費やしますから、デュアル*2やギガノート*3じゃないと対応できなくなってきています。そういう意味では、マシンは生き物みたいなものですよね。


ちなみにMac歴はどれくらいですか?

MOOK1  大学のときからなんで、かれこれ10数年。最初はClassicとかIIciでしたが、そのころは自分で買えるものじゃなかったので、学校のものを使ってました。おそらく自分で初めて買ったのは94年くらい、Performaだったと思います。


今後、マシンの機能に求めるものはありますか?

MOOK1  やはり処理速度のアップでしょう。近い将来、フルサイズの映像をリアルタイムに複数ミックスできるだけのCPUを持ったマシンが出たら、そこでようやくVJという存在が一般的に認められるようなクリエイションを発揮できると思います。現状は機材にしても技術にしても過渡期にありますから、そこでVJ全体の資質を語られるのは避けたいですよね。クラブという一種の密閉空間では気づかないかもしれないけれど、外の世界で見たら「なんだ、この程度か」と思われるのは辛いですから。だから、今後のシーンを高めるためには、VJのスキルアップと同時にマシンやソフトの性能が上がることが求められていると思います。

MOOK1'S WORKS
現場でプレイ中のMOOK1。つねに音との<セッション>をこころがける。





*1 = コンピュータ上での書き
出し処理
*2 = 複数の作業を処理する
プロセッサー機能
*3 = メモリがギガ・レヴェルの
ノート・パソコン
次のページではVJを始めたい人へMOOK1がポイントを伝授
※掲載情報に関しては2002年12月2日現在の情報になりますのでご了承下さい。

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