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第23回 ─ UKニューウェイヴ


掲載: 2004/02/26

ソース:『bounce』誌 251号(2004/2/25)

70年代末期、パンク誕生と共にその種子は蒔かれた。より自由で、より強烈なサウンドを! そんな熱い想いが、UKを中心に新しい波〈ニューウェイヴ〉となって、ロック・シーンに打ち寄せた。過激なまでに新しさと実験を求めたこのシーンの横顔を、ふたつの流れに分けて検証。

文/池田 謙司、石田 靖博、久保 正樹、久保田 泰平、村尾 泰郎

つねに自由な表現を求めた〈発想の音楽〉、UKニューウェイヴ

 60年代のロック・レジェンドたちが表舞台から消えた70年代の終わり頃。ショウビズ化したロックンロールに〈ノー・フューチャー!〉と引導を渡し、未来への扉を勢いよく蹴破ったのがパンクだった。しかし、そのパンクが序々に様式化していくなかで、さらに自由な表現を求めるアーティストたちが、パンク譲りのDIY精神を掲げて登場してくる。セックス・ピストルズのカリスマ、ジョン・ライドンは「ロックは死んだ」と吐き捨てて、より先鋭的な新グループ、PILを結成。ワイアーは「ロックでなければなんでもいい」というコンセプトのもと、弾けない楽器を持ってステージに立った。従来のロックンロールを否定し、つねに新しさと奇抜な表現を追い求めたそのムーヴメントはやがて〈ニューウェイヴ〉と呼ばれ、ワールド・ミュージックやダンス・ミュージック、現代音楽など、さまざまなジャンルを吸収しながら突然変異していく。そして、そんなジャンルのゴッタ煮のなかで互いに影響を与え合って生まれた〈何でもアリ〉な精神こそ、ニューウェイヴの本質だったのである。

 USをはじめ、ドイツや日本でも大きな盛り上がりを見せたこのムーヴメント、その中心地だったのがUK。それだけに、ディスコ・サウンドやドイツの電子音楽から影響を受けたシンセ(テクノ)・ポップをはじめ、ネオアコ、ネオサイケ、ツートーン、ノイズなど、ひときわ多彩な顔を持つUKニューウェイヴを、今回はシンセ・ポップなどを中心とした〈ポップ・サイド〉と、実験的な要素を持った〈アヴァン・サイド〉の二極に分けて紹介していきたい。言ってみればこの二極は、ニューウェイヴの陽と陰。この両者を通じて流れる発想の美学、それは現在プライマル・スクリームやレディオヘッド、ラプチャーやチキン・リップスなど、数々のアーティストたちに受け継がれる〈ナウ〉へのあくなき挑戦なのだ。(bounce編集部)

 ▼UKニューウェイヴをさらに知るための関連作を紹介
クラブ・ミュージックの視点からUKニューウェイヴを捉えたコンピ『In The Beginning There Was Rhythm』(Soul Jazz)
ガイドブックの決定版「UK NEW WAVE」(シンコー・ミュージック)

POP-Side
シンセ・ポップを中心に、クラブ・シーンともリンクしたUKニューウェイヴの華やかな横顔 その1


ULTRAVOX 『System Of Romance』 Island(1979)

 ギタリストが交代し、プロデュースをドイツ電子音楽の重鎮コニー・プランクが手掛けた本作は、シンセと硬質なリズムを前面に出しつつ、従来の哀愁溢れるメロディーも健在な彼らの最高傑作。名曲“Quiet Man”も収録した本作を最後にジョン・フォックスはソロ活動に。(石田)


BILL NELSON 『Sound-On-Sound』 EMI(1979)

 ビバップ・デラックスというモダン・ポップ・バンドのキャリアを経由して、ニューウェイヴ・シーンに頭からダイヴしたこの人。痙攣ヴォーカル、つんのめるビート、バグに食い荒らされたようなシンセがブンブン唸る電磁波ロックが最高! YMOとの繋がりも要注意です。(村尾)


GARY NEWMAN 『The Plesure Princ-iple』 Begger's Banquet(1979)

 収録曲“Cars”の大ヒットでニューウェイヴは世界的に広がった。アンドロイドみたいな出で立ちは強烈でシーンの象徴だったですよ。グラム流れのエレクトロニックなサウンドは新ピカ感でいっぱい。いま見てもヤツはヘンだ。だからかっこいいです。(池田)


XTC 『Drums & Wires』 Virgin(1979)

 サウンドの要、キーボードのボブ・アンドリュースが脱退し、デイヴ・グレゴリー加入によりギター・ポップ色を強めた3枚目。プロデュースはこの後大物となるスティーヴ・リリーホワイト。名曲“Making Plans For Nigel”“Life Begins At The Hop”を収録。これぞUKニューウェイヴ・ポップ!(石田)


JAPAN 『Quiet Life』 Virgin(1979)

 グラム〜パンク〜ニューウェイヴを橋渡ししたギター・バンド指向の初期と、YMOの影響を喰らったテクノ指向の後期とで分かれる彼らの音楽遍歴だが、本作はちょうど真ん中。その微妙なブレンド感がいま聴くと非常に良い感じなのですが、メンバーは案外気に入ってなかったりする。(久保田)


BUGGLES 『The Age Of Plastic』 Island(1980)

 アート・オブ・ノイズからt.A.T.u.までを手掛け、打ち込みサウンドの王道をいくトレヴァー・ホーン。彼とジェフ・ダウンズによるデュオのデビュー作は、シンセ=〈未来〉と60'sポップ=〈ノスタルジア〉との出会い。名曲!!〈ラジオ・スターの悲劇〉に、アトム時代の夢を見る。(村尾)


ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK 『Organization』 Dindisc(1980)

 チープなリズムボックスとシンセ・フレーズが傑作エレポップな“Enola Gay”を収録したこのセカンドで、一気に知名度を上げた彼ら。ダークなポップ・センスにドライなエレクトロニック・サウンドのアプローチが切なくも過激。(池田)


NEW MUSIK 『Warp』 ソニー(1981)

 バブルガム・ポップにシンセサイザーをひと振り。初恋を知ったサイボーグみたいな彼らが本格的にテクノ・サウンドへと足を突っ込んだラスト作。ファンキーにしてミニマルにしてポップ!!な弾け具合は、のちにプロデューサーとして活躍するトニー・マンスフィールドならではの実験遊戯。(村尾)

POP-Side
シンセ・ポップを中心に、クラブ・シーンともリンクしたUKニューウェイヴの華やかな横顔 その2


DEPECHE MODE 『Speak And Spell』 Mute(1981)

 いまとなっては硬派なイメージの強いデペッシュのデビュー盤。本作ではソングライティング&音楽的リーダーが現イレイジャーのヴィンス・クラークで、哀愁溢れるメロディーかつピコピコしたエレポップ路線。“New Life”“Just Can't Get Enough”などのヒット曲を収録。(石田)


THE HUMAN LEAGUE 『Dare』 Virgin(1981)

 ド派手に売れまくったシングル曲〈愛の残り火〉は、ニューウェイヴの名刺代わりみたいな曲だ。フィル・オーキーのソングライティング・センスが爆発した本作は、末永く聴ける逸品。エレクトロクラッシュのいい手本にもなっている。過去の流行音楽で終わっていないのよ。(池田)


HEAVEN 17 『Penthouse And Pavem-ent』 Virgin(1981)

 初期ヒューマン・リーグの中心人物、マーティン・ウェアとイアン・マーシュによるユニット。日本ではそれほどヒットはしていないものの、コアなファンからの支持は絶大。エレポップの最高峰として挙げられること多し。そりゃそうだ、完璧だもん。(池田)


SOFT CELL 『Non Stop Erotic Cabaret』 Some Bizarre(1981)

 怪しげでセクシャルなイメージで人気だった異色のエレポップ・デュオの代表作。マーク・アーモンドの糸を引くようなヴォーカルに中毒者続出。ニューウェイヴがディスコと結びついた重要作でもある。片割れデイヴ・ホールはのちにグリッドとして復活。(池田)


SCRITTI POLITTI 『Songs To Remember』 Rough Trade(1982)

 〈黒い〉エッセンスを絶妙なさじ加減で含ませ、ロンドン風味とNY風味をフュージョンさせて絶品のポップ・ミュージックに仕立てた、神経質なポップ・シェフ。のちのアルバム『Cupid & Psyche '85』は、〈阪神優勝〉と共に85年の奇蹟だった。(久保田)


NEW ORDER 『Power, Corruption & Lies』 Factory(1983)

 ニューロマ勢を筆頭に、華やかなイメージで語られた80年代初頭の〈エレクトロ〉なバンドたち……とは裏腹に、〈鬱〉な空気で〈エレクトロ〉を包み、新たなニュアンスを打ち出した彼らは斬新だった。本作のUS盤CDには、未曾有のヒット曲“Blue Monday”も収録。(久保田)


MALCOLM McLAREN 『Duck Rock』 Charisma(1983)

 パンクの次にマルコムが先物買いしたのが、アイデアとしてのヒップホップ。自身と同種の匂いを持つトレヴァー・ホーンと組んで、ハイブリッドでジャンクでリゾート音楽的な、ヘンなモンを生み出した。シーンからも微妙に浮いていたこの音にヤラレた日本人多数。(池田)


STRAWBERRY SWITCHBLADE 『Strawberry Switchblade』 ワーナー(1985)

 女の子2人組、1曲の大ヒットと1枚のアルバムで解散……と某グループを思わせる彼女たちの唯一作。その大ヒット“Since Yesterday”のキラキラした甘酸っぱいエレポップは、いまも胸キュン。いかにもなルックスも時代の徒花か。(石田)

AVANT-Side
ファンクからノイズまで、過激な実験と挑戦に明け暮れたUKニューウェイヴのコアな横顔 その1


THE POP GROUP 『Y』 ワーナー(1978)

 その後、一大音楽都市となるブリストルから登場したアヴァンギャルド・ダブ・ファンク。諸星大二郎をも彷彿させる強烈なジャケット&レアさで、一時期中古盤屋の〈壁の華〉アイテムでもあった本作は、デニス・ボーヴェルのプロデュースによるもの。反語的なグループ名も格好いい。(石田)


THROBBING GRISTLE 『D.O.A』 Mute(1978)

 パンクという毒から生まれたノイズというウィルス。〈脈打つ男根〉という立派なグループ名どおり、エロ&ヴァイオレンスな妄想を歪んだ電子サウンドに乗せてリスナーに送りつける彼らは、ニューウェイヴの異教徒的存在。コイル、クリス&コージーといった分裂組もエグかった。(村尾)


WIRE 『Chairs Missing』 Harvest(1978)

 〈ロックでなければなんでもいい〉、そう言ってのけたワイアーの面々。名言。その血の通った実験的サウンドはハードコアから音響系にまで影響力絶大。デビュー作『Pink Flag』でのパンク・ロックの畳み掛けもスゴイが、より頭を冷却したこの2作目で彼らの美学は完成。(久保)


GANG OF FOUR 『Entertainment!』 EMI(1979)

 ポスト・パンク文化革命の赤い衝撃。鋭い政治的メッセージとウィルコ・ジョンソンが狂暴化したようなアンディ・ギルの剃刀ギターがロックをズタズタに切り刻み、緊張とスピードの白いファンクネスが興奮を煽動。4人のギャング、いまなお絶対的に指名手配中。(久保)


PUBLIC IMAGE LIMITED 『Metal Box』 Virgin(1979)

 元セックス・ピストルズのジョン・ライドン率いるPILが、サウンド面で恐るべき跳躍力を見せつけた2作目。ダブやクラウト・ロックといった鋭いメスでロックを解体、墓場のように寒々しい音響空間が凄すぎ。次作『Flowers Of Romance』で、その破壊力は沸点に。(村尾)


A CERTAIN RATIO 『The Graveyard And The Ballroom』 Universal Sound/Soul Jazz(1980)

 ファクトリー創世記をダンサブルに彩ったゴス&ファンク。爆発前夜のマンチェスターに蒔かれた種子は現在も刺激的。レーベル・オーナー、トニー・ウィルソンの先見の明も光る、スタジオ&ライヴ音源で構成された貴重な音源。(久保)


YOUNG MARBLE GIANTS 『Colossal Youth』 Rough Trade(1980)

 チープなリズムボックスにオルガン/ベース/ギターが申し訳程度に載ったスカスカなバックと、アリソン・スタットンの下手なヴォーカル。極限にまで削り取ったようなミニマルなサウンドにも関わらず、唯一無比のマジックが炸裂した奇跡の一枚。(石田)


THE FLYING LIZARDS 『The Flying Lizards』 Virgin(1980)

 楽器もロクに弾けない美学生、デヴィッド・カニンガムがドラム替わりに段ボールを叩き、自宅にこもって多重録音で生み出した本作。パンクが持っていたDIYの破壊力を毒とユーモアで拡大解釈してみせたそのサウンドは、発想の美学=ニューウェイヴの真骨頂。(村尾)

AVANT-Side
ファンクからノイズまで、過激な実験と挑戦に明け暮れたUKニューウェイヴのコアな横顔 その2


THE RAINCOATS 『The Raincoats』 DGC(1980)

 〈雨ニモマケズ……〉リリースされたレインコーツのデビュー作。スリッツよりはお行儀良し。でも良い子になんてなりたくない。ローラ・ロジックも参加した♀4人の自由なお時間。のちのライオットなギャルたちに多大な影響と勇気を与えた野蛮でかわいいDIY。(久保)


CABARET VOLTAIRE 『Voice Of America』 Mute(1980)

 シェフィールドのエレクトロニクス・ダダイスト。優れた音響工作で著名なクリス・ワトソン率いるキャバレー・ヴォルテールの2作目。ヒス・ノイズに不穏なギター、チープなリズムに宣言にも似た言葉の羅列……。白い閃光のテクノ教典。(久保)


SWELL MAPS 『In Jane From Occupied Europe』 felicity(1980)

 ニッキ・サドゥン、エピック・サウンドトラックスなど、優秀なソングライターを輩出したバースト気味ストレンジ・パンクの雄、スウェル・マップスの2作目。混沌とポップが未来を模索する怖いモノ知らずの開拓心は、その早すぎる宅録サウンドにも顕著。(久保)


THE 49 AMERICANS 『Wonder』 SAIDERA(1980)

 アメリカ生まれのイギリス人、アンドリュー・ブレナンと49人の仲間たち(でも実際は何人いたか不明)。ロクに楽器もできない仲間たちが、楽器を取っ替え引っ替えフリー・セッション。壊したオモチャを投げ合うようなハシャギぶりは、ボアダムズにも影響を与えたとか。(村尾)


THE SLITS 『Return Of The Giant Slits』 ソニー(1981)

 パンクを発火点にしながら、ダブさえも手なづけた、恐るべき〈割れ目チャン〉たち。デビュー作『Cut』はもちろん名作だけど、祝初CD化!の本作で聴ける、ドロドロのエスニック・サウンドも強烈! メンバーのアリ・アップは、ニュー・エイジ・ステッパーズとしても大暴れ。(村尾)


ESSENTIAL LOGIC 『Fanfare In The Garden:On Essential Logic Collection』 Kill Rock Stars 

 元X・レイ・スペックスにして、レッド・クレイオラにも参加していた女サックス奏者、ローラ・ロジック率いるエッセンシャル・ロジック。フットワークの軽い雑食性にしなやかな存在感。トリッキーな歌声の力も絶大。(久保)


AU PAIRS 『Sense & Sensuality』 Sa-nctuary(1982)

 ギャング・オブ・フォーにも通じるシャープなギター・カッティングと豊かなリズムが曲をリードする、バーミンガムの男女混成4人組による2作目。女性の表現方法を限りなく広げたパンクの成果を体現した。男を斬るフェミニスティックな歌詞も重要。(久保)


ALTERNATIVE TV 『Action Time Vision』 Castle/Sanctuary

 ジェネシスP・オーリッジらノイズ人脈とも交流が深かったマーク・ペリー率いるフリーフォームなパンク・バンド。と言えば聞こえはいいが、この編集盤では、思いつくままに実験を繰り返した彼らの血気盛んな生き様が殴り書き。このヘナチョコさが良いんです。(村尾)

文/サイモン 橋口

UKニューウェイヴの花形、ニュー・ロマンティックの世界

 80年代初頭のロンドンで起きた〈ニュー・ロマンティック〉ムーヴメントは、60年代中期の〈スウィンギング・ロンドン〉同様、音楽とファッションとが結びついた、華やかで刺激的なクラブ・カルチャーでした。フロアを沸かせたバンドたちは、ディスコを手本としたダンス・ビートに、シンセサイザーが生み出す斬新な音色やパンクのパワフルさを加えることによって、時代の音として昇華。そういったサウンドが、きらびやかな最新ファッションと共にロンドンの夜を彩っていたのです。代表的なアーティストには、ムーヴメントの仕掛け人とも言われたヴィサージや、奇抜な海賊ルックと豊かなリズム・アプローチでロンドン・キッズの腰を揺さぶったアダム・アンド・ジ・アンツ、ルックスの良さでもっとも成功を収めたデュラン・デュランなどなど。上っ面が華やかなだけに、その音楽性を軽視されがちなアーティストが多いのですが、素通りは禁物!

 ▼本文に登場するアーティストの代表作を紹介
ヴィサージの80年作『Visage』(One Way)
アダム・アンド・ジ・アンツの80年作『King Of The Wild Frontier』(Epic)
デュラン・デュランの81年作『Duran Duran』(EMI)

文/bounce編集部

観ても楽しいUKニューウェイヴ。DVDで振り返る麗しきヒストリー

 まず、なんといってもヴィジュアルで楽しむなら〈元祖〉ヴィジュアル系、デュラン・デュランの「Greatest The DVD」。本作には、初期のいたいけなティーンエイジャーたちが、Tシャツに麻のスーツ羽織って袖まくりのロック貴族になるまでの成り上がりぶりがプロモ・クリップでぎっしりと。なかでもゴドレイ&クレーム演出の“Girls On Film”は、いまなおヴィヴィッドなエロさ。同じく麗しい男たちが堪能できるのが、ジャパンの初期クリップ集「Video Hits」。YMO化される前のグラマラスでロックな姿が眩しいです。カラオケ画面のような〈薄い〉映像なれど、デヴィッド・シルヴィアンはあくまで美しく、ミック・カーンの挑発的な眼差しも危険!  

 ニュー・オーダーの「3 16」は、81年のNYライヴと98年のレディング・フェスティヴァルの模様を収めたもの。20年近い時を越えて、へたっぴにプレイし、ぶきっちょにダンスし続けている彼らの姿にロックを感じること必至。そして、ニューウェイヴから出発し、やがてはUK王道ポップ・グループとして成長を遂げたエレポップ・デュオ、ティアーズ・フォー・フィアーズ。2人の82年から92年までのクリップ集「Tears Roll Down」は、お茶の間ニューウェイヴなハッピーさが満載なのでした。

 ▼文中に登場したDVDを紹介
デュラン・デュラン「Greatest The DVD」(EMI)
ジャパン「Video Hits」(BMGファンハウス)
ニュー・オーダー「3 16」(ワーナー・ヴィジョン・ジャパン)
ティアーズ・フォー・フィアーズ「Tears Roll Down」(Polygram Video)

文/石田 靖博

ニューウェイヴに捧げる愛情コンピ!!

POLYSICSやROVOらも参加したトリビュート盤『Fine Time 〜A Tribute To NEW WAVE』(キューン)

 一言で〈ニューウェイヴ〉といっても多種多様なサウンドが混在していて、これがニューウェイヴです!と言い切れない。「ニューウェイヴって、何かね?」(菅原文太@〈北の国から〉風)――ふと浮かぶそんな疑問を氷解してくれそうなのが、ニューウェイヴ・トリビュート・アルバム〈Fine Time〉だ。はっきり言ってこのアルバム、個人的には早くも2004年トリビュート大賞をあげたいほどスゴい参加メンバー/選曲/出来映えなのだ。あえてポイントを挙げるなら、岡村靖幸によるトーキング・ヘッズ“Burning Down The House”のカヴァーは怒濤の復活宣言(ホントにヘッズ聴いてたの?)。盟友・石野卓球によるレゲエなDAF、バウ・ワウ・ワウをディープ・ハウスに仕上げたクラムボン、キャバレー・ヴォルテールを題材に水を得た魚のEY 、スペシャルズを料理する中原昌也、ズッぱまりのSUPERCARによるヤング・マーブル・ジャイアンツ……というかオモロすぎ! そして結論、〈ニューウェイヴとは、オモロい面々が好き勝手にオモロいことをすること〉ってどう?

 ▼アルバムに参加している一部のアーティストの最新作を紹介
岡村靖幸と石野卓球によるユニット、岡村と卓球『The Album』(キューン)
クラムボン『imagination』(コロムビア)
SUPERCAR『ANSWER』(キューン)



UK NEWWAVE2004 オフィシャルサイト

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