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ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤!

掲載: 2006/05/11

ソース: 『bounce』誌 0号(//)

DISCOGRAPHY

文/北爪 啓之、ダイサク・ジョビン、出嶌 孝次、冨田 明宏

ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤! その1

『Sticky Fingers』
Rolling Stones/Virgin(1971)

 みずからが立ち上げたレーベルからの記念すべき第1弾。レーベル移籍の火種ともなった注目のアートワークは、アンディ・ウォーホルによるインパクト大な横チン・ファスナー! 男なら誰だって憧れる。内容もまた然り。転石式黒人流儀ロックの大博覧会にして、70年代のストーンズを聴くならまずここからと声を大にして宣言したい、文句なしの傑作!(北爪)



『Exile On Main St.』
Rolling Stones/Virgin(1972)

 前3作でのアメリカン・ルーツ・ミュージック血肉化作業により、自分たちのオリジナリティーを明確に把握して大いに自信をつけた彼らが、その勢いのまま完成させた充実の濃厚盤。ロックンロール、ブギー、ブルース、ジャイヴ、ゴスペル、ソウル、カントリーなどディープ・サウスなテイストの全18曲が、妖しくくぐもった音像で危険に迫ってくる様がとにかく圧巻。(ジョビン)



『Goat's Head Soup』
Rolling Stones/Virgin(1973)

 あの“Angie”が入っているアルバム、っていう印象以外はワリと影薄めだけど、個人的には〈ギター・スリンガー〉ことジョニー・ウィンターがかっこ良すぎる“Silver Train”が大好き! タイトルは当時メンバーが傾倒していたヴードゥー教からの影響で(ジャマイカ料理の名前から拝借したという説もアリ)、ジャマイカで録音された美しいサウンドが特徴。(冨田)



『It's Only Rock'n'Roll』
Rolling Stones/Virgin(1974)

 皮肉と自嘲と自信の表れというのか、なんにせよストーンズだからこそ付けられたアルバム・タイトルも秀逸。とはいえ、そんな気合い十分のタイトルとは裏腹に、良い意味で肩の力を抜いたポップ&メロウなナンバーが多くて妙に和む。そのハズシっぷりがまたストーンズ的。ミックとキースの双頭体制に嫌気が差した(?)ミック・テイラーの最後の参加作品でもある。(北爪)



『Black And Blue』
Rolling Stones/Virgin(1976)

 ビリー・プレストンやミック自身などによる鍵盤の活躍が目立つ、ファンクにレゲエにハード・ロックにジャズにソウルにとやたら振り幅の広い一枚。ファンクが視野に入っていたからか、どの曲もヘヴィー&タイトでアタックの強いリズムに、シャープでクリアなミックスが施されている。アルバムとしてのトータル性は薄いが、1曲ごとにじっくりと楽しめる出来映え。(ジョビン)



『Love You Live』
Rolling Stones/Virgin(1977)

 ロン・ウッドが正式加入して初となる作品なので、彼のファン、特に渋めのギター・プレイがお好みの通なストーンズ・ファンから絶大な支持を集める大熱狂のライヴ盤。サポートにはビリー・プレストン、オリー・ブラウンも参加。憧れのマディ・ウォーターズが得意としていた“Mannish Boy”で聴かせるミックのシャウトと、キースとロニーの掛け合いがたまらない!(冨田)



『Some Girls』
Rolling Stones/Virgin(1978)

 パンクやディスコといった新しい嵐が吹き荒れるなか、それらへの彼ら流返答ともいうべきエネルギー漲る熱き一枚。ディスコにアプローチした大ヒット曲“Miss You”や、ミディアムなソウル・ナンバー、そして呑気なカントリー・タッチの曲もあるが、歪んだギターが荒々しく暴れまくる、ラフでワイルドなロックンロール〜リズム&ブルース曲たちがとにかく凄まじい迫力!(ジョビン)



『Emotional Rescue』
Rolling Stones/Virgin(1980)

 ミックが全編ファルセットで聴かせるダビーな変態ソウルの表題曲とマックス・ロメオも参加したディスコ・ファンク“Dance(Pt.1)”は80年代ストーンズの最高峰だ。一方、曲調自体は古臭いはずの“Summer Romance”なども巧みなミキシングで近代化されており、制作がコンパス・ポイント録音で始まったという出自にも納得。楽曲単位じゃなく、その音像をいまこそ評価すべき。(出嶌)


ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤! その2

『Tattoo You』
Rolling Stones/Virgin(1981)

 代表曲のひとつ“Start Me Up”から畳み掛けるように怒涛の勢いで飛ばす、激しいロックンロール・ナンバーが続く前半と、ミックがファルセットを多用した、不思議な静けさに包まれるソウル・バラードが並び、感動的な友情ソング“Waiting On A Friend”で幕を閉じる後半。とても未発表の持ち歌を掻き集めたとは思えない、まとまりのある一枚。(ジョビン)



『Still Life』
Rolling Stones/Virgin(1982)

 『Tatto You』リリース直後にスタートした大規模なUSツアーの模様を収めたライヴ盤。ドラッグ中毒から脱したキースのギターが冴えまくり、聴く者すべてが興奮せずにはいられない、スタジアム・ロックの王様に相応しい貫禄を見せつけるパワフルなサウンドに圧倒される。ストーンズ色に塗り直された、スモーキー&ザ・ミラクルズやエディ・コクランのカヴァーもグッド。(ジョビン)



『Sucking In The Seventies』
Rolling Stones/Virgin

 長らく廃盤だったこの編集盤も2005年にようやくリイシューされました。実はこれがなかなかのクセ者! まず“Everything Is Turning To Gold”が唯一収録されていたり、“Dance(Pt.1)”のバック演奏&歌詞違いの“If I Was Dancer(Dance Pt.2)”やアルバム未収のボツ曲といった貴重な音源を堪能できたり……とマニア垂涎の内容です!(冨田)



『Undercover』
Rolling Stones/Virgin(1983)

 手法ではなく音色やムードだけヒップホップ化したツギハギ感がおもしろい“Undercover Of The Night”など、クリス・キムジーが四苦八苦して手綱を捌いたストーンズ史上最高の愛すべき尻軽盤。この後でナイル・ロジャースとソロ録音に入るミックが、ここでは“Too Much Blood”にて(シック使いの)シュガーヒル・ギャング“Rapper's Delight”をモロに意識しているのも興味深い。
(出嶌)



『Dirty Work』
Rolling Stones/Virgin(1986)

 ボブ&アールによる60年代のリズム&ブルース曲をカヴァーした先行シングル“Harlem Shuffle”がヒットしたが、ソロ活動に力を入れるミックに腹を立てたキース主導によって制作されただけあって、ブ厚いギターがドカッと真ん中でドライヴするハード&ルーズなロックンロール曲を多く収録。キースがジミー・クリフと能天気にハモるレゲエ・ナンバーもイイ塩梅。
(ジョビン)



『Steel Wheels』
Rolling Stones/Virgin(1989)

 ミックとキースのリーダー抗争も一段落し、今作に併せて行われたワールド・ツアーで待望の初来日を果たしたことから、日本のファンにとっては思い入れの深い一枚だろう。ブライアンが晩年まで追い求めたジャジューカを採り入れるなど、久しぶりに高い完成度を誇る作品だ。“Mixed Emotion”や“Rock And A Hard Place”など〈らしい〉ロックンロール・ナンバーを収録。
(冨田)



『Flashpoint』
Rolling Stones/Virgin(1991)

 『Steel Wheels』リリース後に行われたワールド・ツアーの模様を伝えるライヴ盤。初来日公演時に東京ドームで披露された曲や、日本語MCも収録されているところが日本のファンには嬉しいところ。『Steel Wheels』からのナンバー数曲に大ヒット曲がズラリ並んだ内容で、湾岸戦争を皮肉った“Highwire”などスタジオ録音の新曲も収録。(ジョビン)



『Voodoo Lounge』
Rolling Stones/Virgin(1994)

 ビル・ワイマン脱退を受け、ダリル・ジョーンズをサポートに加えての初アルバム。サウンド的に大きく変化したかというとむしろその逆で、70年代の彼らを彷彿とさせる滋味と男気に溢れた実に骨太な内容。わりと音のレンジが広かった前作『Steel Wheels』と比べてもだいぶ原点回帰した直球盤になっているのは、ドン・ウォズの手堅いプロデュースによる賜物か。(北爪)


ローリング・ストーンズを知るための必要不可欠盤! その3

『Stripped』
Rolling Stones/Virgin(1995)

 〈トーキョー・セッション〉と呼ばれるスタジオ・リハーサル音源と、アコースティック・セットの実況音源が入り混じった変則ライヴ盤。ボブ・ディランのカヴァー“Like A Rolling Stone”を披露しているのはダジャレ……じゃなく、同曲のモデルがブライアン・ジョーンズだという説の真偽によっては非常に意味ありげ。もう1曲、ハウリン・ウルフで知られる“Little Baby”もカヴァー。(出嶌)



『Bridges To Babylon』
Rolling Stones/Virgin(1997)

 名曲“Anybody Seen My Baby?”ではビズ・マーキーをサンプリング、ゴスペリッシュな“Saint Of Me”ではチャーリーのドラムをループで再構築……とミック+ダスト・ブラザーズらの奮闘が奏功した意欲作だが、飄々とロックステディを口ずさむキースの軽やかさも重要。疾走感バリバリな“Flip The Switch”でのソリッドな幕開けから、厳かなガムランの響きによる終幕まで完璧だ。(出嶌)



『No Security』
Rolling Stones/Virgin(1998)

 特大アンセムが“Gimme Shelter”くらいしか収録されてないので、強烈にダメなジャケのインパクトしか残らない少々地味なライヴ盤。しかし、このツアーで前座に起用したフー・ファイターズやスマッシング・パンプキンズからの影響か、20代の新人バンドのように躍動的でカッコイイのだ。また、ゲストで登場したデイヴ・マシューズやタジ・マハールがなんとも華やかで良し!(冨田)



『Forty Licks』
Rolling Stones/Virgin

 ジャケをよく見るとベロの部分が〈40〉に! 気付いてました? 実はこれ、元広告代理店勤務のチャーリー・ワッツのアイデアだとか。結成40周年を記念してレーベルを跨いだ全40曲を収録したベスト盤。ミックのファルセットがエロい“Keys To Your Love”をはじめとする新曲4曲も絶品です。ブルースからスタートした彼らのサウンド遍歴を楽しもう。(冨田)



『Live Licks』
Rolling Stones/Virgin(2004)

 2年掛かりで世界各地を巡った〈Forty Licks〉ツアーから、粒よりの演奏をまとめてパッケージングした2枚組のライヴ盤。Disc-1はビギナーも無条件に楽しめる人気曲が中心で、Dick-2にはマニアも喜ぶ通なナンバーが固められている。貫禄のエンターテイナーぶりを発揮する前者も良いが、後者で聴けるいまだに黒い衝動を漲らせたカヴァー曲が実に新鮮!(北爪)



『A Bigger Bang』
Rolling Stones/Virgin(2005)

 前作から8年ものインターヴァルを経てリリースされた最新オリジナル・アルバム。さすがに充電はバッチリなようで、90年代以降ではもっともノリと勢いを感じさせる現役感ギランギランの快作に仕上がっている。少なくとも還暦を過ぎた連中による作品とは思えないから参る。もはや盟友ともいうべきドン・ウォズのプロデュースも、やはりさりげなく光っている逸品。(北爪)



『Rarities 1971-2003』
Rolling Stones/Virgin

 みんなも待った! 俺も待った! ということで、ついにお目見えしたお蔵出し音源集。有名曲のライヴ・テイクなども多いが、目玉はなんといっても初の公式CD化を果たしたシングルB面の2曲、“Through The Lonely Nights”と“Let It Rock”だろう! 特に前者は隠れた名バラードだ。時代的にはバラツキのある選曲だが、全体にブルージーな曲が多く意外と統一感もある。(北爪)


文/bounce編集部

ストーンズ・ソングのカヴァーを勝手にランキング!

玄人は“Miss You”がお好き!?
1. MUSIQ / Missyou
2. ETTA JAMES/ Miss You
3. JAMIROQUAI / Miss You
4. KING T / Diss You
5. Shun Kikuta Band / MISS YOU

 ただでさえ黒い原曲をよりグルーヴィーに黒光りさせたミュージックが圧勝。そのほか、ストーンズもファンだというエタ、アルバム未収録ながらライヴではお馴染みのジャミロクワイ、痛快なディス・ソングを披露してくれたキングT、越谷政義a.k.a.マイク監修のトリビュート盤に参加した菊田俊介が堂々のチャートイン!
ミュージックの2003年作『Soulstar』(Def Soul/Def Jam)
エタ・ジェイムスの2000年作『Matriarch Of The Blues』(Private)

文/bounce編集部

ストーンズ・ソングのカヴァーを勝手にランキング!

“Wild Horses”は女の子から大人気
1. ALICIA KEYS / Wild Horses
2. TIM RIES FEATURING NORA JONES/ Wild Horses
3. CHARLOTTE MARTIN / Wild Horses
4. JEWEL / Wild Horses
5. LABELLE / Wild Horses

 〈アンプラグド〉にてマルーン5のアダム君と歌い上げたアリシアに続いて、ティム・リーズのストーンズ・カヴァー集に収録されたノラ・ジョーンズによる話題曲が上位にチャートイン! また、ピアノ弾き語りで聴かせるシャルロット・マーティンにジュエル、パティ・ラベル率いるラベルなど、女の子が力を見せつけた結果となりました。
アリシア・キーズのライヴ盤『Unplugged』(J)
ティム・リーズのストーンズ・カヴァー集『The Rolling Stones Project』(Concord)

文/bounce編集部

ストーンズ・ソングのカヴァーを勝手にランキング!

あまりに好きすぎて……カヴァー回数ベスト5!(bounce調べ)
1. GUN N' ROSES
2. RICHARD HELL
3. TINA TURNER / JONNY THUNDERS
4. ROD STEWART / RAMONES
5. GOO GOO DOLLS / LYRES / PEARL JAM ......and more

 栄えある第1位はガンズ。“Sympathy For The Devil”や“Dead Flowers”はよく知られていますが、ほかにもまだまだザックザク! また、リチャード・ヘルや元ニューヨーク・ドールズのジョニー・サンダースに至ってはネオン・ボーイズ→テレヴィジョン→ハートブレイカーズと、バンドごとにカヴァーを披露。皆さん、本当に好きですねぇ〜!
“Sympathy For The Devil”のカヴァーを収録したガンズ&ローゼズのベスト盤『Greatest Hits』(Geffen)
“Street Fighting Man”のカヴァーを収録したジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズの編集盤『Down To Kill』(Jungle)

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