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第9回 ─ キュウちゃん、ありがとう


掲載: 2007/08/23

ソース:『bounce』誌 289号(2007/7/25)

武藤昭平による、〈憧れのアーティストたちと酒場でいっしょに酒を飲んだら?〉――という深夜の妄想話!

文/武藤 昭平

0:00am
〈キュウちゃん、ありがとう〉


 深夜0時。呼び出したクハラカズユキが登場。早速マイルスとジミに紹介。「キュウちゃん、こちらマイルスさんにジミヘンさん」「あ、どうも。ドラムやってますクハラです。ホント、ジミヘンだ」「〈ジミ〉デス。〈ジミヘン〉デワアリマセン」。そして一連の話をクハラに説明し、マイルス・ジミ・バンドのドラムをクハラに薦めてみる。するとクハラ、「武藤君が叩けばいいじゃん」「いやぁ、俺はほら勝手が忙しいし、bounceの連載とかあるしさぁ」「それを言うなら、俺だってThe Birthdayあるし、(遠藤)ミチロウさんとのM.J.Qでしょ。あとヨコロコ(うつみようこ&YOKOLOCO BAND)に……。結構大変だって。しかもマイルスにジミヘンでしょ。片手間じゃなくて集中したいっしょ。っつうか、どんな音を出そうと思ってるんすか?」「俺とジミで、ジャズでロックな音だ。〈フジロック〉にでも出ようかと思ってる」とマイルス。するとクハラ、「ちょっと意味がわからないなぁ。ちなみにバンド名とか決めてます?」「ジミ・アンド・バンド・オブ・ジプシーズ、ドウデスカ?」「それじゃあ、ジミのバンドみたいじゃないか。マイルス・デイヴィス・クァルテット'07でいいんじゃない?」とマイルス。

 唖然とするクハラが俺に話しかける、「やっぱ、武藤君が叩けばいいべ? 俺はちょっと……」「いや俺も勝手とか忙しいからさぁ。あ、ベースはどうするんですか?」。するとマイルス、「別に考えてないが、いいんじゃないか!? トランペット、ギター、ドラムの3人で」「3人ならクァルテットじゃなくて、トリオじゃないですか!」。するとジミ、「〈トリオ〉デモ〈クァルテット〉デモ〈マイルス・デイヴィス・ナニナニ〉ワ、イタダケマセンネ」「じゃあ、〈ジミヘンズ〉はどうっすか?」。冗談まがいの俺の案はかえってこの場の空気を悪くした。そしてジミがポツリと「〈ジミ〉デス。〈ジミヘン〉デワアリマセン」と言った。

 しばらくいい案がないかと模索しながら飲んでいると、突然クハラがひらめいた。「武藤君、ドラムさぁ、タッつぁん(中村達也)は!?」「おお! 達也さんならいまそんなに忙しくないかも! いいね、それ!!」。クハラが中村達也に連絡を取りに席を離れた。その間、マイルスとジミとの会話はこうだった。「マイルス&ジミヘンズとか……」「イヤデス」。

……武藤昭平、あくまでも妄想の話。

PROFILE

武藤昭平
ジャズとパンクを融合させたオリジナルなサウンドで人気を博す伊達男音楽集団、勝手にしやがれのドラマー/ヴォーカリスト。このたびバンド結成10周年を記念したカヴァー・アルバム『LET'S GET LOST』(エピック)をリリースしたばかり。また、9月15日(土)に東京・日比谷野外音楽堂でのライヴも決定するなど、アニヴァーサリー・イヤーを盛り上げる企画が続々と進行中。その他の最新情報は、〈www.katteni-shiyagare.com〉で!

文/〈Bar YAMAGA〉のバーテン

深夜24時の妄想盤


The Birthday 『Rollers Romantics』 ユニバーサル(2006) ミッシェル・ガン・エレファント解散後もあらゆる場所で大活躍のクハラさん。とりわけこのThe Birthdayでは直球のロックンロールをブチまけています。しかしそんな多忙さゆえに、〈マイルス・ジミ・バンド(仮)〉への参加は見送りになってしまったのは残念な限りですね。



 

ザ・スターリン 『虫』 クライマックス/徳間ジャパン(1983) 遠藤ミチロウ率いるザ・スターリンが放った日本のパンク界を代表する一枚で、この時期に中村達也は4代目のドラマーとしてバンドに参加している。ちなみに会話にも登場したM.J.Qのデビュー作では、表題曲“虫”のカヴァーを収録。そちらも併せてチェックしてみてくださいね。

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