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第22回 ─ やることすべてが〈早すぎた〉 〜DJ DOC. HOLIDAY『The Rhythm. The Rebel』


掲載: 2009/11/04

希代のエンターテイナーにして、ヒップホップの未来を担うラッパー、サイプレス上野の月刊連載! 日本語ラップへの深〜い愛情を持つサイプレス上野と、この分野のオーソリティーとして知られるライター・東京ブロンクスの二人が、日本語ラップについてディープかつユルめのトークを繰り広げます。今回はゲストにMC JOEを迎え、DJ DOC. HOLIDAYのアルバム『The Rhythm. The Rebel』とレーベル=RHYTHMについて語っております。

文/東京ブロンクス



左から、サイプレス上野、MC JOE


 ●今月の名盤:DJ DOC. HOLIDAY『The Rhythm. The Rebel』 NUTMEG(1992)

 DJとして20年以上のキャリアを持ち、Sunaga t Experienceとしても活動する須永辰緒が、DJ DOC.HOLIDAY名義で92年にリリースしたアルバム。ECD、YOU THE ROCK★といったヒップホップ勢のみではなく、VOLUME DEALERS、COCOBATのメンバーが参加した、ミクスチャーな作品となっている。本作がリリースされたレーベル=RHYTHMからは、GAS BOYS、YOU THE ROCK★らもアルバムをリリースした。(bounce.com編集部)


ブロンクス「今回取り上げるRHYTHMレーベルは俺も上ちょ(サイプレス上野)も完全な後追いなので、助っ人にシーンの生き証人MC JOEさんに来ていただきました!! RHYTHMが始まったのって、いつ頃だったんですか?」

JOE「いちばん最初は、NUTMEG*1じゃなかったんだよね。確かウォーターマーケットとかっていうレーベルがあって、91年に1枚だけ辰緒さんの名義でシングルが出てるの。DJ DOC. HOLIDAY & Dub Master X feat MUROくんとMAZZさんだったかな」
*1 RHYTHMの母体レーベル。

ブロンクス「JOEさんがRHYTHMから“Premium Jungle”を出したきっかけはどんな感じだったんですか?」

JOE「いや、単純に毎週ミロス*2で遊んでたら辰緒さんが、〈JOE、出すか?〉みたいな。もう、そんぐらい。だから、辰緒さんの情けじゃねえか、って思ってるんだけど(笑)」
*2 新宿にあったクラブ、ミロスガレージ。

上野「伝説のミロスの火曜、ってやつですね」

JOE「その時って、当然ヒップホップがメインのところってなくて、たぶんミロスの火曜か、あとDJ KRUSHさんとかMUROくんがやってた、土曜のドゥルッピー・ドゥルワーズ。そこしかみんな行くとこがなかった」

ブロンクス「ヒップホップと、あとパンクもかかってたんですか?」
INUの81年作『メシ喰うな!』(ワックス)

JOE「パンクはそんなにかからなかった。辰緒さんが酔っ払った時とか、機嫌がいい時だけ。町田町蔵のINUがかかった時には衝撃を覚えたけどね(笑)」

上野「ヤバい(笑)」

ブロンクス「このDJハンドブック(書籍〈ULTIMATE DJ HANDBOOK〉)を読んでたら、隙を見てディスチャージをかける、って書いてあって(笑)」

JOE「そうそう(笑)。それはもっと前の話らしいんで、ミロスの時にはもう全然新しいヒップホップをかけるし、あとはレアグルーヴとか」

ブロンクス「NUTMEGのCD、前はよく中古盤屋で遭遇しましたよ」

JOE「NUTMEGは代チョコ(代々木チョコレートシティ*3)も運営してたから、“Premier Jungle”は、代チョコのステージにマイク立てて録音した(笑)」
*3 代々木にあったライヴハウス。

上野「あれ手に入らなかったっすねえ、レコード」

JOE「俺も持ってないよ。この間、九州のレコード屋で9,800円で売ってて笑ったんだもん(笑)。買うのかよ!?と思ったら、2〜3週間したらソールドアウトになってたからね」
RHYMESTERの93年作『俺に言わせりゃ』(ファイル)

ブロンクス「それをJOEさんが知ってくれてるなら、買った人も本望ですよ。そういえば当時ライムス(RHYMESTER)のシロウくん(宇多丸)とJOEさんがMCバトルになったっていう話もありますよね(笑)」

JOE「そうそう。それもでも、けっこう後だよ。もう辰緒さんが1回手を引いて、石田さん(ECD)が毎週毎週……っていうか、この時は毎月になっちゃってたけどイヴェントをやるのに、誰かよそから人を呼んでた。その時に、バトルになったっていうか。でも俺たちはフリースタイル自体を知らないのよ(笑)。だからもうホント、口ゲンカみたいな(笑)」

ブロンクス「〈これは米騒動じゃなくってオ●コ騒動だ!〉っていうパンチラインをJOEさんが言った、っていう噂が(笑)」
ECDの2009年作『天国よりマシなパンの耳』(Pヴァイン)

JOE「それを石田さんがおもしろがって、〈CHECK YOUR MIC〉のときに舞台でやれ!っていう話になって(笑)」

ブロンクス「いやでも、日本初の公開バトルですよ」

上野「JOEさんは昔から、韻が硬いですよね。俺は当時、JOEさんがいちばん勢いあるな、っていうふうに思ってたんすけどね。“Premier Jungle”とか聴いてて、何かフィジカルな感じが、すげえ……」

JOE「落ち着いて、黙ってラップするんじゃなくて、ステージを動き回るっていうね(笑)。スヌープみたいに突っ立って歌ってるなんて、想像できない(笑)」
YOU THE ROCK & DJ BENの93年作『TIGHT BUT FAT』(コロムビア)

ブロンクス「たしかに写真とか見ると、いつも手がカンフーみたいな……(笑)。でもそれ、RHYTHMレーベルの特徴かもしれないですよね」

JOE「そう。GAS BOYSもYOU(THE ROCK★)君もそうだったろうし」

ブロンクス「KENさん(BOY-KEN)もシャバ(・ランクス)みたいに跳ねながら歌ってた」



上野「最初は誰に憧れてラップを始めたんですか?」

JOE「僕はやっぱりランDMCですよ。もちろんその時は、埼玉の川越の高校生で東京の状況とか知らないし、〈ベストヒットUSA〉でランDMCがライヴをやったのを観て、次の日スーパースターを買いに行った(笑)」

上野「〈笑っていいとも!〉でタモさんと共演した時ですね(笑)」
BOY-KENの2006年作『RAGGA WORLD』(cutting edge)

JOE「でも俺がミロスで遊んでた時には、もうBOY-KENとか、MAZZさんと、あと千葉くん*4たちがいて。千葉くんは、ミロスの前の西麻布の頃からずーっといっしょに辰緒さんとつるんでたみたいで。そもそも俺がミロスに行くようになったのは、ブギー・ダウン・プロダクションが来日した時に石田さんにデモテープを渡したら、石田さんが芝浦GOLDのURASHIMAってハコで開催した〈CHECK YOUR MIC〉に〈出なよ〉って言ってくれて。その時に、MAZZさんとか千葉くんと知り合って、それから」
*4 パーティー〈HIPHOP最高会議〉主催者。RHYTHMレーベルのロゴ・デザインも手掛けた。

ブロンクス「辰緒さんのファースト・インプレッションは?」

JOE「名前はもちろん知ってたんだけど……怖い人だったよ(笑)」
VOLUME DEALERSの2005年作『UNDESIGNED』(marrow bits/WISDOMTOOTH)

ブロンクス「本にも〈ケンカやりたくてDJになった〉って書いてありましたからね。このアルバムに入ってるVOLUME DEALERSとか、ハードコア・パンクじゃないですか。バンドがラッパーよりも前に出てくるっていうのが……」

JOE「ムチャクチャ、っていうか、早すぎちゃったぐらい早い、っていう」

ブロンクス「まずこのアルバム・ジャケットの時点でクラッシュから始まって。で、“ワイアット・アープ”とか、DJ DOC. HOLIDAYとか、西部劇のアウトローの名前だったり」

JOE「RHYTHMって辰緒さんとPMXのダブル・プロデューサーのシステムで、PMXは打ち込みもできたから、機材持ってない人はレコード持ってって、やってもらうっていう」
DJ PMXのベスト・アルバム『DJ PMX THE CHRONICLE 〜Best Works』(plusGROUND)

ブロンクス「J・ウェッサイのPMXがいて、自称NY馬鹿のMUROさんたちもいて、もうメチャクチャですよね(笑)。〈RAW LIFE〉みたいなごちゃ混ぜのシーンが、その頃から普通にあった、ってことですよね?」

JOE「そう、普通にあった。スケーターの子はたくさんいたし、Bボーイもいた。でも、いわゆる渋谷のチーマーはいなかった。で、ミロスっていう空間が毎日ヒップホップとかブラックがかかるわけではなくて、火曜日だけ。あとは大貫(憲章)さん直系の、まあ辰緒さんも大貫さん直系のDJだから必ずロックがかかる。だから、たぶん東京のクラブのなかでも、SLITS*5なんかと同じぐらい、オールジャンルでおもしろかったんだと思う」
*5 下北沢にあったクラブ。

ブロンクス「辰緒さんはロックからヒップホップを経由してレアグルーヴにいって、その後はジャズですよね。まさにオール・ジャンル」

JOE「僕もこれは人から聞いた話なんだけど、DJ TASAKA君もミロスの火曜日に来てたらしいんだ。それは、いま新潟にいるサブマージのセキくんっていうまたおもしろい人がいて、やっぱりミロスの後ろのほうで洋服売ってて。ドメスティック・ブランドの、もう元祖? NIGOくんとか、高橋(ジョニオ)くんなんかよりも早かった、っていうような」

上野「すげえなあ」

JOE「で、たぶんNIGOくんは土曜日、(藤原)ヒロシくんのところで遊んでた。ムラジュン(村上淳)とかスケシンくん*6も。辰緒さんを語るのにミロスの話は抜けないし、周りの状況も抜けないと思うから」
*6 グラフィックデザイナー、スケートシング。

ブロンクス「裏原系のルーツっすね。そうだ、スパンク4って誰だったんですか?」

JOE「スパンク4っていうのはたぶん、辰緒さんと、マサミさんっていう人がいて……その時は金曜日のミロスでやってた人で、あと、スケシンくんがMCだったのかな? スケシンくんが、紙袋に穴開けて被ってラップをやってた写真を見たことはあるけど」

ブロンクス「早いなー。でも俺らと仲良くしてくれるのは裏原系じゃなくて、JOEさんとか、千葉さんとか、そっち系の先輩たちで(笑)。当時のフロアでの思い出とかありますか?」
“Bring The Noise”が収録された、パブリック・エナミーの88年作『It Takes A Nation Of Millions To Hold Us Back』(Def Jam)

JOE「とりあえず、決まりの曲っていうのがパブリック・エナミー“Bring The Noise”かビースティ・ボーイズ“Fight For Your Right”。みんなもう、スラムっていうか、暴れてるなかで、いまのMAD FOOT!の今井だけヴォーギングをしている、っていう光景があって(笑)」

上野&ブロンクス「あはははは(笑)」

JOE「きれいにやるのよ、あいつ。タッパもあるしスタイルもいいから。真ん中で」

ブロンクス「またそれ、マドンナの“Vogue”が流行ってたってだけですよね(笑)。ていうか、モッシュじゃなくてスラム、スラム・ダンスの時代だ。やっぱ〈ジャッジメント・ナイト〉のサントラって流行ったんですか?」

JOE「あれもやっぱり、辰緒さんめちゃめちゃ早くて、もう真っ先にかけてた。まあ、辰緒さんがやってることが〈ジャッジメント・ナイト〉よりも早かったんであって(笑)」
オニクスの93年作『Bacdafucup』(Def Jam)

ブロンクス「実際そうですよね。あとオニクスのファーストを買った時に、解説でクボタタケシさんが、こいつらはパンクだ!って書いてて」

JOE「うんオニクスも、ものすごかったから(笑)。あのヴィデオ見たときには驚いたね!」

ブロンクス「あとロンナイ(ロンドン・ナイト)はいまだにハウス・オブ・ペインの“Jump Around”でみんな合唱ですよね」

JOE「伝統だもんねえ。同じジャンプでも、クリス・クロスのジャンプとはまた違う(笑)」

ブロンクス「それでみんなピョンピョン、ポゴ・ダンスとか、スラム・ダンスやってたりするんだから。だってVOLUME DEALERSの初期の音源ってLess Than TVですよね」

JOE「それで、たぶんクボタくんなんかが繋がってくるんだと思う。SLITS周辺だよね」

ブロンクス「そしたら上ちょも必然的に繋がってくるもんね、そろそろ(笑)」

上野「そうっすねえ、その次の次ぐらいの世代で(笑)」

JOE「あそこでたぶん、クボタくんとかキタちゃん(KZA)とかがDJやってたイヴェントがあって、そこで繋がっていったはずだよ。石黒*7も別にヒップホップの人じゃなかったから」
*7 デザイナー、石黒景太。元キミドリとしても知られる。
スチャダラパーの90年作『スチャダラ大作戦』(MAJOR FORCE)

上野「スチャダラとかはどうだったんですか?」

JOE「別格。全っ然、別格でしょう。だって、その僕らがいちばん最初に人前でライヴやった時の、URASHIMAの〈CHECK YOUR MIC〉も、要はスチャダラがメインだもん。その前の時は代チョコでやったんだけど、もう酸欠状態。人も入り切らなくて、ライターの火も付かない。ちょうど、あの〈太陽にほえろ!〉で賞を受けた*8数か月後で」
*8 「太陽にほえろ!」のテーマ曲をトラックに使った“スチャダラパーのテーマ PT.1”。

ブロンクス「デビュー前からそんな人気だったんだ。たしかに〈スチャダラ30分〉とかのメンツ見てたら、岡崎京子からフリッパーズ(・ギター)まで、そのときの尖ってる業界くん大集合ですよ」

JOE「そう。全員いるの。だからあそこは別格で、そこに憧れて〈いいなぁ〉って思うやつと、〈ケッ〉って思う側が当然いる、と」

上野「そうですね。確かに」

ブロンクス「でも派閥は違っても当時の人ってみんなディガーですよね。この〈THE SELECTION OF THE DICTIONARY〉に載ってる92年ぐらいの時点で、ひと月10万から20万レコードに使ってる、って書いてあるんだけど、今年出た本(〈そのレコード、オレが買う! 〜レコード番長のガチンコ買い物日記〜〉)に、本格的にレコードを買い出したのはDOC. HOLIDAYやめてからだって書いてあって(笑)」

JOE「たぶん、DOC. HOLIDAYの時はヒップホップの新譜を買うのがメインだったんじゃないのかな。それでもすごいレコード持ってたけど」



ブロンクス「当時はレアグルーヴもすごい紹介してますよね。(上野に向かって)〈そのレコード、オレが買う!〉は、おすすめだよ。ほぼ毎日レコ買ってる。ビビるよ、本当に」
須永辰緒のレコード購入記をまとめた書籍「そのレコード、オレが買う! 〜レコード番長のガチンコ買い物日記〜」(リットーミュージック)

上野「(本を読みながら)すごいっすね。で、いいこと言ってる。〈男には勝負しなきゃいけない場面がある〉んだ……」

ブロンクス「あと〈いつまでも、あると思うな親とレコード〉とか(笑)」

JOE「レコ屋行っても、なんかコメント書いてあるなあ、と思うと、須永辰緒、MURO、っていう名前が、大抵あるよね」

ブロンクス「その後辰緒さんって、小西(康陽)さんだったりとか、渋谷系とも合流したじゃないですか。その時はもう、RHYTHMはなくなってたんですか?」

JOE「もう完全になくなった頃。で、渋谷のCAVEでやりはじめたのかな。それから94年くらいにOrgan Barができたんですよ。当時CAVEで、ミロスと同じノリで遊んでたら、辰緒さんに〈俺は変わったんだからやめろ〉って怒られた(笑)」

上野「あはははは」

ブロンクス「〈そのレコード、オレが買う!〉の帯に〈データコピーに明け暮れるDJリスナーたちは刮目せよ!〉って書かれてるんですよ。ダウンロードばっかりしてないで、フィジカルにサクサクしに行かないとダメだよって(笑)」

上野「やっぱそこでフィジカルに繋がる、っていう(笑)」

ブロンクス「いとうせいこうさんの、〈DJは職業じゃない、病気の名前なんだ〉って帯の言葉も良いですね」

JOE「だからいまの子は病気じゃないんだろうな、っていう。健康的なんだね。まあ逆に、日本語ラップしか聴かない子がいるっていうのも、ある意味いい時代なのかもしれないんだけど。俺らの時代は、日本語ラップ自体少なかったから」
アフリカ・バンバータ&ザ・ソウル・ソニック・フォースの『Planet Rock』(DBK Works)

ブロンクス「思うんですけど、この前〈HIPHOP最高会議〉に、アフリカ・バンバータが降臨したっていうのを聞いて、千葉さんは日本語ラップ・シーンからは無視され続けたけど、ファンク・サイン立ててヒップホップと交信し続けてたら、ついにマザーシップが来たんだなって。映画〈レポマン〉のラストみたいな(笑)。やっぱそこで日本語ラップだけ聴いてたら、目の前にバンバータがいてもわからないわけですよ」

JOE「たぶん感動もないと思うよ。太った黒人のオッサンが来た、としか思わない。でもたぶん、そういう時代なんだろうし」

ブロンクス「バンバータを知って、“Lookin' For The Perfect Beat”の意味をいま一度考えてみろと」

上野「最近は辰緒さんと会ったりするんですか?」

JOE「いや、全然会ってない。最後に会ったのはたぶん、BBPのいちばん最初の展示会なんかで、DJ DOC. HOLIDAYが復活する、っていう時だな。もうその時は、当時の選曲のまんまで」
45キングの編集盤EP『The 900 Number EP』(Real Tuff Breaks)

ブロンクス「最近のレコバッグには絶対入ってないでしょ!っていう粋ですね」

JOE「久しぶりにそん時に、45キングの“900 Number”を、みんなで〈バラバラバラバーバーバー〉って、合唱。声枯れるまで合唱ですよ(笑)。昔からの伝統芸能だったらしくって」

上野「初めて聞いた(笑)」
Mr.BEATS a.k.a.DJ CELORYの2008年作『BEAUTIFUL TOMORROW』(FUTURE SHOCK)

JOE「あれだよ、そういえば俺、DJ CELORYとかも最初はミロスで知り合ってるよ、たぶん。あとコンちゃん(DEV LARGE)も、PMXとかMAZZさんが連れて来てた。日本に帰った時にはいつもミロスに来てたんだ。NYにいるんだよね、って話とかしてて」

上野「すげえなあ。クボタさんとDEV LARGEさんは同級生なんですよね。ディグが繋ぐコネクションすね」

JOE「まずは手ェ汚して来い!ってやつですよ。僕いま下北だから、すごい汚しやすい状況ではあるんだけどね(笑)」

上野「指真っ黒になるまーでー♪みたいな」

JOE「だって(ディスク・)ユニオンだけでも端から端まで見終わったら、もう手汚いもん」

ブロンクス「CDは汚れないっすもんね。CDをディグする時はもう、老眼のおじいちゃんみたいに腰を曲げて顔を近付けて……」

JOE「アナログはどーしても、引っ張り上げなきゃいけないからね(笑)」

上野「それがサクサク、っていうことですよね。要は」

ブロンクス「JOEさんの近況はどんな感じなんですか?」

JOE「えーと、いま、一生懸命お人形さん作りしてるので(笑)。ぜひBBPの展示会で発表できると思うので、驚いてくれれば、と思います」

ブロンクス「肩書き的には何になるんですか? Bボーイ……」

JOE「Bボーイ・モデラー? Bボーイ原型師、みたいな?」

上野「原型師(笑)」

JOE「できるだけ、〈Ultimate Breaks & Beats〉のものを、全部立体化しよう、っていう。だから、違うほうのディグだよね、あれも。一応彫る(掘る)ことに変わりはないんで(笑)」

上野「オチがつきました!」

ブロンクス「もし海洋堂の人とか見てて、Bボーイ・シリーズ、〈Ultimate Breaks & Beats〉シリーズが出したくなったら、JOEさんのやつを原型にして、出してくれ」

JOE「だから最近普通の、美少女フィギュアのホームページたくさん見るようになっちゃって(笑)」

――ちなみに、当時はバンド・ブームをまだ引きずっていた時代だったと思うんですが、その辺との繋がりはなかったんですか?

JOE「なかったんだけど、1回だけ〈バンドやろうぜ〉に取材されたことがあって。YOU君とちっちゃい枠のインタヴューで出たことがある。〈どういうつもりでこういう音楽やってるんですか?〉って(笑)。」

一同「(爆笑)」

▼サイプレス上野とロベルト吉野の作品
11月18日にリリースされるライヴDVD「WONDER WHEEL THE LIVE」(Pヴァイン)
2009年作『WONDER WHEEL』(Almond Eyes)
2007年作『ドリーム』(LOCKSTOCK)
2004年作『ヨコハマジョーカーEP』(LOCKSTOCK)





サイプレス上野とロベルト吉野 オフィシャルサイト
東京ブロンクス所属の〈SDP〉 オフィシャルサイト

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