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掲載: 2003/05/01
ソース:『bounce』誌 242号(2003/4/25) |
ロックは! パンクは! フォークは! 決して男性だけのものではないわ!! 女性にだって伝えたいことはあるし、言葉を届けるには声を張り上げなければいけないときがあるの──今回紹介するのは、自分の信念を曲げずにマイペースで歩む女性たち。邪魔する連中は、ご自慢のピンヒールでギュッと踏みつぶしてくれるわよ!!
文/bounce編集部 MARY LOU LORD
〈グランジ〉を後目に軽やかなステップを刻んだワイルド・キャットのベスト・アルバムがリリース!!
「ストリートで学んだのは、人は見かけによらないってこと。たとえばパンクっぽい若者が通りかかって、〈興味示してくれるはず!〉と思っても、実は見向きもされないことが多いのよ。逆に、普通のビジネスマンなんかが足を止めて私の音楽を聴いてくれたりして、その意外性が好きなのよね」。
メアリー・ルー・ロードはこう見えても筋金入りのバスカーだ。アコーティック・ギターとミニ・アンプを片手にロンドン〜ボストンの路上や地下鉄で歌い続けること8年間。ハイトーン・ヴォーカルと荒削りなギター・サウンドから紡ぎ出されるスウィートな歌。そのくせ、胸に体当たりする開けっぴろげなサウンドは豪快そのもの。度胸の良さと余裕たっぷりの立ち姿、自信に満ちたチャーミングな笑顔に、道行く人はコロっとやられてしまう。
「通りすがりの人たちの日常生活に、自分の音楽を届けるってすごくおもしろいし、素敵なことだから続けていたの」。
10代の頃からカレッジ・ラジオのDJを務めていた音楽少女は、その後、ボストンの名門、バークリー音楽院に進む。ヴォーカル・レッスンに付いた先生が偶然同じだったジュリアナ・ハットフィールドとの交友はここからスタート。メアリーがロンドンからボストンに戻った90年代初頭、ボストン、シアトル、ワシントンDC、NYでは〈オルタナ〉と呼ばれる新しいシーンが確立しつつあり、グランジ、ライオット・ガール・ムーヴメントなどがシーンを活発化させていた。しかし世間の波がディストーションに走ろうとも、メアリーはアコースティックにこだわり続ける。
彼女にチャンスが訪れたのは94年。当時、ビキニ・キルやハギーベアーが所属するレーベル、キル・ロック・スターズの目に留まり、“Camden Town Rain”を発表。〈ライオット・ガール〉のイメージが強かったレーベル内では、エリオット・スミスと同じくメアリーは異色の存在だった。
「ムーヴメントとして、ビキニ・キルなどレーベル周辺にはDIY精神を貫くパンク・シーンもあったけれど、私はどちらかというとそっちじゃなかったな。むしろ、〈リリス・フェア〉世代の前、スザンヌ・ヴェガとかがすごく好きだったわ。彼女たちがシーンを前進させた核になる人だと思うし」。
| | キル・ロック・スターズ時代の音源を集めたメアリー・ルー・ロードのベスト・アルバム『Lights Are Changing』(青空レコード) |
今回リリースされた日本編集盤『Lights Are Changing』はメアリーが、恋に、音楽に突っ走っていたキル・ロック・スターズ時代の音源を集めたものだ。95年のデビューEP『Mary Lou Lord』から、名曲“Some Jingel Jangle Morning”、ニック・サロモンとの“Lights Are Changing”、当時の彼氏だったカート・コバーンに向けて歌った“The Bridge”など、98年のメジャー・デビュー・アルバム『Got No Shadow』の完成度から比べると未熟度たっぷりだが、そのデコボコ感が彼女の若さを象徴していて、清々しい限りなのだ。
「えー、でもあの頃からそんなに変わってないわよ。特に性格なんて。でも子供が生まれてから、昔、大切だと思っていたことが、いまじゃどうでもよくなったりはしているけど。どんな音楽を好きか、なにをやりたいかってことはいまも変わってないわ」。
同郷ボストンのロカビリー・バンド、ラギング・ティーンズのフロントマン、ケヴィン・ペイティと8年越しの交際を経て、去年の5月に結婚。愛娘アナベルちゃんを出産し、ママになった。それでもメアリーは〈アコースティック・ギターとピアノ〉だけの音楽を作り続けるそう。でもひとつだけ違うのは、自分の経験や体験を歌にできない、ってことかも!?
「失恋したときに書くことが多いの。今後ないだろうけど(笑)。結婚前から8年くらいいっしょにいたのよね。だからちょっと別れてみようかしら(笑)」。
のろけに続き、いまは旦那と同じレーベル、ルーブリックに移籍。2001年にはショーン・コルヴィン、ビッグ・スター、ダニエル・ジョンストン、ボブ・ディラン、ポーグスなど、彼女のヒロイン/ヒーローをカヴァーした『Live City Sounds』を発表。現在は秋のリリースに向けて、新作の制作に取りかかっているところ。
「イギリスで録音する予定よ。いまのところ3曲は出来ているの。『Got No Shadow』に似ているかもしれないけど、今回は予算もないしプロ・トゥールスを使うつもり。もっと生々しい音になりそうよ」。
己のスタイルを貫き通す──これがメアリー・ルー・ロードの哲学。豪快なフォーキー・ガールから肝っ玉ママへ成長し、活動の拠点をストリートから家庭に移しても、アコギとアンプは、彼女の横にぴったり寄り添っている。(文:山口珠美)
▼メアリー・ルー・ロードのアルバムを紹介。
 | | 98年作『Got No Shadow』(Work) |
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| | 2001年のライヴ盤『Live City Sounds』(Rubric) |
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BOOMKAT
映画「8マイル」に出演し、いまや各方面で引っ張りだこのグラインド・エンジェル、タリン・マニング率いるブームキャットがデビュー!!
両親は離婚、育ったのはトレーラーパーク、そしてめざすは白人初のメインストリーム・ラッパー……。以上、ブームキャットのフロントウーマンであるタリン・マニング嬢に関する事実をいくつか挙げてみたのだが、どこかで同じような話を耳にしてはいないか? そう、あのエミネムである。「幼い頃からとにかく自分を表現することで生きてゆきたかった」(タリン・マニング、MC/ヴォーカル)とダンスや歌や演技を学び、まず女優としてデビューを果たしたタリンは、奇しくもそのエミネムと映画「8マイル」で共演。撮影中、彼女が兄、ケリンとブームキャット名義で音楽活動もしていることを知ったエミネムに頼まれ、デモテープを聴かせることになったのである。
「彼は〈これはスマッシュ・ヒットだ〉と絶賛してくれたわ」と彼女は回想する。「そして、わたしを見てると駆け出しの頃の自分を思い出すって言ってくれたの」(タリン)。
こうして「8マイル」のサントラに参加して世界に第一声を響かせた異色の兄妹デュオは、このたびアルバム『Boomkatalog One』を完成させた。トラック制作はケリンが一手に引き受け、声はタリンの領分。詞は二人が「おたがいの心を読むようにしながら」(タリン)綴るという、あうんの呼吸で作り上げた15曲を収めている。
「どれも基本はヒップホップで、曲作りはなんらかのサンプルをループさせることから始まるんだ。図太いブレイクビーツとガーリーな声のコントラスト自体が新鮮だろ? と同時にいちばん重視するのはメロディーとの絡み。僕はビートルズのなかではポール派だからね(笑)」(ケリン・マニング、プログラム)。
なるほど、黒人音楽を愛しヒップホップを出発点とする兄妹なのだが、仕上がりはメロディック。ケリンがサウンドの味付けに使う素材はR&Bからロックまで無制限だし、タリンはなかば歌うようなファンキーなMC(「サブライムのブラッドみたいなフロウが大好きなの」)と流麗なヴォーカルを自在に操り、二人の気の向くままに生み出された〈マニング流ポップ〉と言うよりほかない。
「結局は個性の問題であって、誰の指図も受けずに自分らしさを貫いてここまで来たんだから、わたしたちが正しかったってことでしょ?」(タリン)と問いただす彼女に、反論できる余地はなさそうだ。(文:新谷洋子)
| | ブームキャットのデビュー・アルバム『Boomkatalog One』(Dreamworks/ユニバーサル) |
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THE DONNAS
ピチピチと弾けるポップ・パンクでメジャーに勝負を挑むパワフル・ジェリービーン、ドナスが登場!! なんか文句ある?
通算5作目になるアルバム『Spend The Night』でメジャー・デビューを果たした4人組ガールズ・バンド、ドナス。〈5作目〉なんて、相当のヴェテランっぽい響きだけど、バンドを結成したのは13歳の頃ということで、年齢もまだ20代前半。ドナA.、ドナR.、ドナF.、ドナC.と、メンバー全員がドナ姓を名乗る、ラモーンズのようなネーミングからも察しがつくだろうが、ドナスのサウンドは70'sパンクの流れを汲むガレージ・パンク。ライヴではモトリー・クルーのカヴァーが飛び出すなど、80'sメタル/ロックンロールの影響も強い。
これまで地道にリリースとツアーを重ね、着実にファン層を広げてきたドナスが、なぜここにきてメジャー進出かというと、「自分たちがやりたいと思っていたことは、すべて出し切った気がしたの。だから、メジャーに行くことでつぎのレヴェルに進みたかった」(ドナA.、ヴォーカル:以下同)からだそう。
| | ドナスのメジャー第一弾となるアルバム『Spend The Night』(Lookout/ワーナー)。日本盤にのみボーナス・トラック“Backstage”を収録 |
「結成して10年経つけど、メジャーとしてはファースト・アルバムになるから、今回初めて私たちの存在を知った人のなかには私たちを新人だと思っている人たちも多いみたい。新鮮だし、悪い気はしないわね」。
アルバムのインナー・スリーヴには、結成当初と思われる幼顔の4人や、小さなバンでツアーをするメンバーの写真が散りばめられている。ネクスト・レヴェルをめざす一方、いままで自分たちが積み上げてきた物も大切にしたい。そんな想いが伝わってくる。
本国アメリカで昨年10月に発表された本作は、バンド史上最高のセールスを記録している。ファースト・シングル“Take It Off”はMTVでヘヴィー・ローテーションとなり、ドナスの知名度は確実に上がってきているようだ。
「いままでガールズ・バンドがMTVでフィーチャーされることはほとんどなかったの。いまは特にガレージ・サウンドが流行っているせいもあるけど、自分たちの曲をMTVで観るのは長年の夢だったし、とにかくうれしい。ラジオでも評判がいいし、手応えを感じているけど、あまり意識しないようにしてるの」。
本作でいちばん顕著なのは、これまでにないグラマラスさ。以前は薄っぺらく聞こえたローファイなガレージっぽさも、リッチに厚みがでてきている。ヘヴィーなリフも満載で、ガールズ・バンドというだけで敬遠しがちなリスナーは唖然とするだろう。
「女性であることを全面に出したり利用するつもりはぜんぜんない。むしろ、女性版AC/DCと呼ばれたい」なんていう強気な発言もあるけど、だからといって、片意地を張ってロックに固執するわけでも背伸びするわけでもない。あくまでも自然体でロックを楽しんでいるのが、いまのドナスの姿なのだ。5月8日から始まる3度目のジャパン・ツアーに期待がかかる。(文:権田アスカ)
▼ドナスのアルバムを紹介
| | 99年作『Get Skintight』(Lookout) |
 | | 2001年作『Turn 21』(Lookout) |
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文/bounce編集部 世代を越えて共感を得る、〈ライオット・ガール〉の姿勢
90年代前半にUS各所で起こったグランジ・ムーヴメントと同調する形で、にわかに騒がれた〈ライオット・ガール〉。インディー・シーンの底上げをきっかけに、女性がフェミニズムとDIYの精神をあらためて主張しはじめた動きである。彼女たちのメッセージがグランジ・ロックのアグレッシヴなサウンドと見事にマッチして、その後、世界中の女性ミュージシャンに勇気を与えたことはいうまでもない。同様のスタイルを持ったUKのバンド、フォーク・ギター一本で歌うシンガー……音楽を性別やスタイル、テクニックだけで語るべきではないということを、リスナーに再認識させたムーヴメントである。
そして今回、話を訊いたのは那須佳穂里。ファッション雑誌のモデルなどで活躍する22歳である。リアルタイムの経験こそないが、どうやら〈ライオット・ガール〉に夢中らしい。彼女の心を掴んだこのムーヴメントの魅力とは果たして……。
──まずは〈ライオット・ガール〉との出会いを教えてください。
「もうたいへんでしたよ、情報がなくって(笑)。ワタシの場合はCDからなんです。L7のアルバム・クレジットからプロデューサーやレーベルを繋いでいき、ビキニ・キルやベイブス・イン・トイランドなどと出会った。そのあとで彼女たちが〈ライオット・ガール〉と呼ばれていたことを知ったんです」
──あらゆる選択肢があるなかで、どうして〈ライオットガール〉を選んだのでしょうか? それこそ那須さんがトランスで踊っていたとしても、誰も驚かないと思うし……。
「彼女たちの姿勢に尽きますね。〈女の子ができることを、女の子が精一杯やる〉っていう……。性別に関係なく、対等とまではいかなくても自分をしっかりと主張する姿勢」
──当時のファッションにおもしろさを感じますか?
「ボロボロのワンピースにピンヒールってイメージがあります。お気に入りをボロボロになるまで着てる気持ちはよくわかる。ワタシもルーズな格好は好きだし。でも、あれは古着なのかもしれませんね(笑)」
──やはり那須さんにとって、〈ライオット・ガール〉はとびきりの存在ですか?
「うん。とびきり!! 自分も女性だし、〈なんでもできる!〉っていう主張が彼女たちの悲痛な姿から伝わってくる。メッセージとか主張って、言われただけじゃいまいち理解できないじゃないですか? でもCDとして形になってると伝わりやすいし、イメージしやすいんですよね」
那須佳穂里 81年1月10日生まれ。血液型O型。現在、モデル/タレントとしてファッション雑誌などで絶賛活躍中。憧れの女性はキム・ゴードンだとか。さらなる佳穂里情報は〈www.nasukaori.com〉まで!! |
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文/有馬 孝司、石田 英稔、狩野 卓永、北爪 啓之、小坂いちこ アタイの歌を聴きなさい!! ギャル盤×23!! その1
ANI DIFRANCO 『Little Plastic Castle』 Righteous Babe(1998) 〈アコースティック・パンク〉などと形容され、インディーながら全米で50万枚のセールスを記録した『Dilate』のヒットを受けて発表された作品。CMJチャート5週連続1位のみならず、ビルボードでも22位をマーク。ホーンを始めとする多彩なアレンジも聴きどころ。(石田)
JULIANA HATFIELD 『Hey Babe』 Mammoth(1992) 元ブレイク・ベイビーズのメンバーで、レモンヘッズのイヴァン・ダンドゥらも参加したソロ・デビュー作。まっすぐなギター・サウンドとロリータ・ヴォイスが絶妙にマッチ。一方、歌詞は孤独や抑圧からの〈救いのない状況〉を語っている。そのギャップが彼女のトリック。(有馬)
AIMEE MANN 『Lost In Space』 V2(2002) ティル・チューズデイを経て、映画「マグノリア」のサントラで大ブレイクを果たした彼女の最新アルバム。メロディーに寄り添い響く、表情豊かなギターが控えめながら印象的。そして、気づくと心にスッと染みこんでいる歌には、ある種の治癒作用がタップリと。就寝前にどうぞ。(狩野)
LISA LOEB & NINE STORIES 『Tails』 Geffen(1995) 映画「リアリティー・バイツ」に使われた“Stay”がビルボード・チャートで1位となり、同曲を収録した本作も大ヒット。その知的で愛くるしいルックスとソングライティングの才能は、世界中の眼鏡フェチを熱くさせて有り余るほど。孤高の存在ではない素朴さも人気の秘訣か?(石田)
FIONA APPLE 『When The Pawn Hits The Conflicts...』 Clean Slate/Epic(1999) 96年のデビュー・アルバムで各賞を総なめにした彼女の、史上最長のタイトルを持つセカンド・アルバム。プロデューサーはジョン・ブライオン。ピアノの前で歌われるのは、人生の悲痛から目を逸らさずにサヴァイヴしようとする強い意志。(狩野)
LIZ PHAIR 『Exile In Guyville』 Matador(1993) 〈もしや俺って嫌われているのかなぁ?〉という弱気な妄想にとらわれてしまいそうなほどの無愛想唱法と、テキトーにズンドコした感じのサウンドが絶妙にハマっているデビュー・アルバム。良家のお嬢様的風貌とは裏腹に、思い切りセクシャルな内容の歌詞がまた、たまりません。(北爪)
ALANIS MORISSETTE 『Jagged Little Pill』 Maverick/Reprise(1995)不思議少女アラニス・モリセット。その歌は感情の赴くままに表現され、彼女の混乱や怒りがわれわれにそのまま突き刺さってくる。まさしくトランス状態で作られた曲の一つ一つに魂が宿っており、このファースト・アルバムにはその荒々しさが詰まっている。(有馬)
KITTIE 『Oracle』 Artemis(2001) 20歳前後といえば、ほかに楽しいこともあったでしょうに……。しかしそんなことはこれを聴いてから思うべし。〈ラウド〉〈ヘヴィー〉などと語るのもおこがましいほどの爆音、轟音の連続に正気を取り戻すのは至難の業。時代が産み落とした毒々しいまでのサウンドは、今後、新たな指標となるか?(石田)
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文/有馬 孝司、石田 英稔、狩野 卓永、北爪 啓之、小坂いちこ アタイの歌を聴きなさい!! ギャル盤×23!! その2
AVRIL LAVIGNE 『Let Go』 Arista(2002) 〈17歳のロック!!〉。2002年もっとも輝いたカナダ出身のアヴリル・ラヴィーン。ルックスは激キュートで、みずからがギターで作曲している。フェイヴァリットであるサム41やブリンク・182譲りのポップ・パンクを目一杯に歌うスケート娘。現役バリバリの〈ギャル・ロッカー〉。(有馬)
MICHELLE BRANCH 『The Spirit Room』 Maverick(2001) ビートルズ、クイーンなどの王道ロックも大好きという18歳(リリース当時)の等身大な歌が、同世代から紳士淑女までをも魅了したデビュー・アルバム。ほろ苦スウィートな声で歌われるナチュラル・メロディーに胸キュン必至。サンタナもうれしそうに弾いていたっけ。(狩野)
KELLY OSBOURNE 『Shut Up』 Sony(2002) いまやお茶の間で人気(?)のオズボーン一家から飛び出した、ケリー嬢のデビュー・アルバム。パンキッシュなルックスでマドンナの“Papa Don't Preach”を歌うさまはトラウマ必至!! 〈親の七光り〉では片づけられない存在感は、もはや開き直りか? やってる本人は大真面目!?(石田)
PINK 『Missundaztood』 Arista(2002) スタイルはパンク、ルックスはピンクのセカンド・アルバム。ホットな佇まいで歌うパーティー・ロックは爽快そのもの。ダラス・オースティンとスコット・ストーチというスゴイ組み合わせのプロデュースを大成功に導いたのは、彼女のポップなキャラクターが勝っていたから?(有馬)
BABES IN TOYLAND 『Natural Babe Killers』 Snapper キム・ゴードン、コートニー・ラヴと並ぶ90's米国ロックの女傑代表取締役キャットが率いる激音ガール・トリオ。ヴァイオレントなサウンドに乗せて、ときにスクィーズな絶唱をかまし、ときにつぶやくように朗々と歌いこむ彼女の魔声は、すこぶる艶やかしく鮮烈で痛烈。(北爪)
GARBAGE 『Garbage』 Mushroom(1995) アメリカのオルタナティヴ・シーンで数多くのバンド(ニルヴァーナやソニック・ユースなど)のプロデュースを手掛けてきたブッチ・ヴィグを中心に結成。紅一点のヴォーカル、シャーリー・マンソンのヴィジュアル・インパクトに渾沌としたサウンド、耽美なメロディーが紫色に揺らぐ。(小坂)
PJ HARVEY 『Dry』 Too Pure(1992)〈濡れない女性器〉など、赤裸々なテーマをシンプルかつ剥き出しのバンド・サウンドで投げつけ、NME誌などで高い評価を得たポーリー・ジーン・ハーヴェイ。そのオブラート無しの生々しい歌には一人称がよく似合う。次作『Rid Of Me』でスティーヴ・アルビニと組んだのも必然。(狩野)
THE BREEDERS 『Last Splash』 4AD(1993) ピクシーズのベーシストであったキム・ディールのサイド・プロジェクトとして始動したバンドのセカンド・アルバム。印象的なベースラインから始まる大ヒット・シングル“Cannonball”は90年代を代表する一曲。4ADらしくどこか幻想的で、浮遊感が漂うところもあり。(小坂)
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文/有馬 孝司、石田 英稔、狩野 卓永、北爪 啓之、小坂いちこ アタイの歌を聴きなさい!! ギャル盤×23!! その3
CAT POWER 『You Are Free』 Matador(2003) ソニック・ユースのスティーヴ・シェリーに見い出されたNYインディー界の歌姫、ショーン・マーシャル。メランコリックな表情を浮かべたその哀歌には、子守歌のような慈愛も滲んでいる。そこに惹かれてか、デイヴ・グロール、エディ・ヴェダーも参加した最新アルバム。(狩野)
HOLE 『Live Through This』 DGC(1994) カート・コバーンの妻であり、現在は女優としても知られるコートニー・ラヴ率いるホールが94年にリリースしたセカンド・アルバム。怒りと狂気がうごめく様は、赤裸々というよりズル剥け。皮肉にもアルバム・リリース直前にカートが、リリース後にベーシストのクリスティン・ファーフが他界。(石田)
QUEEN ADREENA 『Drink Me』 Rough Trade(2002) もはや伝説的存在となりつつあるデイジー・チェインソーの初代ヴォーカリスト、ケイティ・ジェーン・ガーサイドが結成したバンド。おどろおどろしい黒雲のごとき音塊を、ケイティの特殊スクリーミング・ヴォイスがズッタズタに切り裂いていく様がカ・イ・カ・ン(北爪)
THE MUFFS 『The Muffs』 Reprise(1993) キム・シャタック嬢のドキッとするような凄みを内包しつつもシッカリ一直線に弾んでいくヴォーカルと、力強く歪んだギターが快走する心底タフでポップなロックンロール! メーターが振り切れた瞬間の衝撃や、飾り気よりも茶目っ気を優先したような明朗メロディーが大放出の好盤。(北爪)
ELASTICA 『Elastica』 DGC(1995) 女3人、男1人のエラスティカによるデビュー・アルバム。当時のブリット・ポップ・ブームを横目に、気怠げに歌うジャスティン・フリッシュマンはクールな女そのもの。パンク/ニューウェイヴ臭漂うサウンドのなかにまんまクラッシュやワイヤーを引用し、したたかさも見せています。(有馬)
L7 『Bricks Are Heavy』 Slash/Warner Bros.(1992) 〈グランジ世代のランナウェイズ〉と勝手に決めつけたい、ライオット・ガール魂爆発の轟音キルキル・ロック。現ガービッジにしてオルタナ界最高の仕事師、ブッチ・ヴィグのプロデュースも冴えまくる本作は、あばずれ姉御ロックの金字塔ともいうべき大名盤!(北爪)
SLEATER-KINNEY 『The Hot Rock』 Kill Rock Stars(1999) アメリカで絶大な支持を集める3ピース・バンド。ベースレスのタイトでキレのあるクールな演奏と、フェミニズム思想の色濃い歌詞にヴィブラートがかった叫びは真にライオット! 熱い激情がほとばしるガレージ・パンク。CMJチャートの首位を独走し続けた傑作。(小坂)
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