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| オンライン掲載:200/03/14
初出:2002/02/25 『bounce』誌229号
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インタヴュー・文/松山晋也
interview & text by Shinya Matsuyama |
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80年代半ば、グロリア・エステファンによって開拓されたアメリカのラテン・ポップス市場は、近年、マーク・アンソニー、リッキー・マーティン、ジェニファー・ロペス、
エンリケ・イグレシアスなどの若手〜中堅によってますます拡大の一途を辿ってきたわけだが、
米西海岸や中南米諸国から続々と火の手が上がったロック・エン・エスパニョール(スペイン語のロック)のムーヴメントも相まって、
いまや<ラテン>は世界のポップ・ミュージック・シーンにおける最大のキーワードのひとつとなっている。
で、そうした動きをさらに加速させるかのように投下された爆弾アルバムが1枚。
昨秋のアメリカでのリリース直後に、ビルボード・ポップ・チャート(ラテン・チャートではなく総合チャート)の3位にまで急浮上し、
各種メディアでフィーチャーされまくったシャキーラの『Laundry Service』である。
「個人的にとくに気に入っているのは、スタジオでのライヴ・レコーディングだったというところ。生身のミュージシャンが生楽器を演奏したの。
エレクトロニック・サウンドから逃れ、原点回帰をめざした。このアルバムはフュージョンであり、幅広いわ。
世界各国のサウンドを組み合わせた……というのも、この音楽は私自身を反映しているの。私はカクテルみたいなもの。
私にはレバノンの血が半分流れているし、スペインとイタリアの血も入っている。そんな私が育ったのはコロンビア沿岸の街。
カリブ海よ。私にはいろんな要素が混ざっている。だから私の作る音楽は……作り手に似たのよ(笑)」という本人の言葉どおり、
『Laundry Service』はタンゴ、フォルクローレ、アラブ音楽など、さまざまなエスノ・エレメントを巧みに調合した、グルーヴィーなアナログ・ロックとなっている。
そのうち、アラビック・モード全開の“Eyes Like Yours”は、前作『Donde Estan Los Ladrones?』(邦題:泥棒はどこ?)の収録曲“Ojos Asi”(オホス・アシー)の英語ヴァージョンだが、
この曲におけるロックとエスノの勢いあるハイブリッドぶりこそが、現在のシャキーラの真骨頂だろう。


『Laundry Service』
EICP-67
\2,000

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実は、去る1月に、マドリッドで世界中のジャーナリストを集めておこなわれた新作のプロモーション・コンヴェンションを観てきたのだが、
そこでのライヴでも、この曲はひときわカッコ良かった。革のパンツがピチッと張り付いた丸いお尻をグリグリと回しまくってのベリー・ダンスのセクシーさは、
まさに女版リッキー・マーティン。レバノン系の父親の影響で、幼少時から息をするようにアラブ音楽を聴き、自然にベリー・ダンスを踊っていた、
と同時に英米のロックを浴びるように聴きながら成長したシャキーラならではのエスノ・ロックである。
ちなみに、今回のアルバムのエンジニア、テリー・マニングは、過去、AC/DCやレッド・ツェッペリン、レニー・クラヴィッツなどの仕事をこなしてきた男。
オーガニックなグルーヴを全面に打ち出したシャキーラの新しいサウンドは、この日本でもきっとロック、ラテン、ワールドすべてのリスナーの胸をときめかせるものと思う。
 
PROFILE
77年、コロンビア生まれ。13歳でソニー・コロンビアと契約し、
91年にファースト・アルバム『Magia』をリリース。
95年にリリースされた3作目『Pies Descalzo』が中南米やヨーロッパの8か国のチャートで1位を獲得し、
400万枚以上のセールスを記録する。98年の『Donde Estan Los Ladrones?』も、
主にスペイン語圏を中心に大ヒット、名実ともにラテン・ポップ・シーンを代表するアーティストとなる。
先ごろリリースされた先行シングル“Whenever, Wherever”を経て、初の英語アルバムであり、
2001年11月にアメリカで発表され大きな話題を呼んでいる新作『Laundry Service』(Epic/エピック)の日本盤が3月20日にリリースされる。


・Shakira.com(SHAKIRA オフィシャルウェブサイト)
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