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エレクトリカルパレード誕生秘話

P.3/3 オンライン掲載:2001/11/15




上から、67年に発表されたペリー&キングスレイ『Kaleidoscopic Vibrations』(Vanguard/キング)、11月7日にリリースされるエレクトリカルパレードの最新ヴァージョン『東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ ショー・ミックス・エディション』(Walt Disney/avex)
 音楽が人体に与える影響を研究していたフランス人、ジャン=ジャック・ペリーは、不眠症患者のための〈聴覚の処方箋〉で名声を博した(いまだにライフワークとして研究を続けている)、医学の心得を持つ音楽家。エディット・ピアフの助力で60年に渡米し、フランス製初期シンセサイザー〈Ondioline〉とテープ編集技術を売りに、子供向けラジオ番組やCM、劇伴など、コミカルな音楽を手がけるアレンジャー/コンダクターとして活躍していた。そして、63年にTV番組にゲスト出演した折に、同じくゲストだったウォルト・ディズニーと知り合い、いくつかの短編アニメの音楽を手伝うようになる(タイトルなどは本人も知らない)。その翌年、ガーソン・キングスレイと出会い、2人は2枚のアルバムを制作する。72年以降、エレクトリカルパレードで使われることになる“Baroque Hoedown”(バロック式激論)は、諸説あるが実はディズニーのために書き下ろしたわけではなく、初めてムーグを導入したセカンド・アルバム『Kaleidoscopic Vibrations』に収録された曲を、ディスニー側がアレンジし直して使っているだけだったりする。ちなみにエレクトリカルパレードは、米日仏ディズニーランドで、それぞれミックスやアレンジが違う。 *松戸与三


ディズニー・ミュージックの企画盤あれこれ
文/桑原シロー



THE SHERMAN BROTHERS
The Sherman Brothers Walt Disney/avex

“Mickey Mouse March”などディズニー・ソングの代表曲を多く書いた、ディズニー・プロのスタッフ・ライター、リチャードとロバートのシャーマン兄弟作品集。「メリー・ポピンズ」などのミュージカル映画も手掛けており、オスカーを2度も獲得しているアメリカを代表するコンポーザーでもある。そんな彼らの活動を俯瞰できる一枚がこれ。


VARIOUS ARTISTS
Take My Hand -Songs From The 100 Acre Wood Walt Disney/avex(1995)
AA・ミルンの原作が発表されてから70周年にあたる95年に発表された、プーさん楽曲集(オリジナル曲もあり)。タイラー・コリンズらによるアダルト・オリエンテッドなナンバーの並ぶなか、チーフタンズの存在が抜きん出ている。ほのぼのワルツをアイリッシュ風に料理してみせた彼らの“Winine The Pooh ”のキュートさには頬が緩む。


VARIOUS ARTISTS
Stay Awake A&M(1988)
鬼才ハル・ウィルナーが〈ディズニー〉というテーマで描いたディスカヴァリー・アメリカ・アルバム。ロス・ロボスやニルソン、ユマ・スマックにサン・ラまでが集って、深夜のおもちゃ箱の中の喧噪といった世界が繰り広げられる。すべてのトラックにおいて原曲の鋭く奇抜な解釈がなされ、各人のテイストと上手く合致した出来映えとなった。


THE DAVE BRUBECK QUARTET
Dave Digs Disney ソニー(1957)
デイヴが5人の子供たちとディズニーランドに遊びに行った時にアイデアを思い付いたという、ディズニー・カヴァーものの先駆けアルバム。ポール・デズモントのアルトほか、クァルテットの演奏がスウィンギーに跳ねまくり、ポップなメロディーをジャジーに歌う。彼らの遊び心とミュージシャンシップがバランスよく調和した内容となっている。


MILES DAVIS
Someday My Prince Will Come Columbia(1961)
ジャズでディズニー・ソングといえば、まず筆頭に挙がるのが、61年のマイルスの感動的なこのタイトル曲だろう(意欲作『Ske-tches Of Spain』のすぐ後に位置する)。彼の名演のおかげで〈いつか王子様が〉は、スタンダードなナンバーとなり広く取り上げられることとなったが、マイルス版を上回るものは存在しないし、今後も現れないであろう。


LOUIS ARMSTRONG
Disney Songs The Satchmo Way Walt Disney/avex(1968)
まさにずっぱまりの企画盤。彼がちょうどポップス/スタンダード・シンガーとしてたいへん人気を博していた時期の作品だけに、私がやらなくて誰がやる?ってな感じで貫禄たっぷりに名曲の数々を歌いこなしていく。TVなどでディズニー・ソングがBGMとして使用される際、このアルバムからピックアップされることがけっこう多い。


スタンダード曲ばかり!のナイスなコンピ
文/ロビ太



CLASSIC DISNEY VOLUME II
Soundtrack Walt Disney/avex

ディズニー映画音楽60年の歴史を振り返るクラシックス〈その2〉。ここでの聴きどころは、ペリー&キングスレイのチャーミングなムーグが舞う〈メインストリート・エレクトリカルパレード〉と、マーティン・デニーもうっとりのトロピカル・ナンバー〈魅惑のチキルーム〉。このエキゾチックな2本立てに、グッド・タイム・ハワイアンな〈フロント・ポーチで〉、やたらとアッパーな〈ミッキーマウス・マーチ〉なんかが加わって、現実のカケラも感じさせない幻想音楽の大行進!!


CLASSIC DISNEY VOLUME III
Soundtrack Walt Disney/avex
ディズニー映画音楽60年の歴史を振り返るクラシックス〈その3〉。ここでの聴きどころはポップス・フィールドからのソングライター陣。エルトン・ジョン“Be Prepared”、ランディー・ニューマン“You've Got A Friend In Me”“My Name Is James”、ダニー・エルフマン“Jack's Lament”など、それぞれ味わい深いディズニー・ワールドを展開。とりわけランディー・ニューマンの巨匠ぶり(もちろん、いい意味で)! ウットリです。


DISNEY'S SUPER BEST DELUXE
Soundtrack Walt Disney/avex
〈スーパー〉で〈ベスト〉で〈デラックス〉と三拍子揃ったこのディズニー・ソング2枚組アンソロジー。おもしろいのは、Disc-1の1曲目“Reflection”(「ムーラン」より)から、どんどん過去に逆戻る選曲になっていて、Disc-2の最後を飾るのは、いわずと知れたディズニー・アニメ第1弾「蒸気船ウィリー」(1928年!)より“Turkey In The Straw”。聴くほどに、収録曲は古くなるのに、心はますます子供に戻っていくような楽しさなのです。
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