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そして、ゲームは続いていく

P.1/1 オンライン掲載:2002/01/24
初出:2001年12月25日 『bounce』228号
BUDDHA BRAND

文: 出嶌考次
永遠の異能集団














BUDDHA BRANDの作品を紹介。上から、95年のEP “人間発電所”、96年の『黒船』、97年の“ブッダの休日”、2000年のEP 『DON'T TEST DA MASTER』(全てcutting edge)
 2001年は、久しぶりにILLMATIC BUDDHA MC's──無敵の3本マイクが顔を揃える場 面に何度も出会えた。それはいくつかのCD内での話でもあり、LUNCH TIME SPEAXのリ リース・パーティーがあった今夏の話でもある。ゆらゆらと下品な言葉を吐く様が最 高にクールなCQ、鬼神の形相でビートを噛み砕くDEV LARGE、缶ビール片手になにか と交信する現人神のようなNIPPS……かつてのように、笑いたいような泣きたいよう な気分になった。DJ MASTERKEYはそこにはいなかったが、もちろん彼は彼で脂の乗っ た夜の顔役であり続けている。ともかく、ここしばらくのBUDDHA周辺の動きには、興 奮と同時に、彼らが聴き手との間に築き上げてきた信頼関係の大きさをあらためて思 った。

“FUNKY METHODIST”や“人間発電所”を初めて聴いたときには驚いたものだ。正直 、こんなに黒いグルーヴを日本人のラップ・グループから味わえたのは個人的に初め てだったからだ。〈黒い〉というのは、黒人っぽいとかブラック・ミュージックっぽ いとかいうことではない。ユーモラスで、泥にまみれて、なんかグルーヴィーでイカ レてて、人間臭くてカッコイイ、ということである。実際、BUDDHA最大の魅力はそん な黒さにあると思っている。彼らはいろんな意味で文字どおりの〈黒船〉だったのだ 。

 彼らの始まりは、80年代末に4人がNYで顔を揃えたことだ。94年ごろから数名が日 本に帰国し、95年には自主盤で“ILLSON”をリリース、翌年頭には“人間発電所”の 12インチがリリースされ、BUDDHA BRANDの名は徐々に知れ渡っていく。そして、2枚 のEP『人間発電所』『黒船』で彼らはすぐに日本のトップ・グループになった。が、 彼らのスゴさを本当に実感するのはその後のことだ。97年には、MASTERKEYが現在の 盟友DJ YUKIJIRUSHIと組み、渋谷HARLEMで〈DADDY'S HOUSE〉をスタート。NY仕込み のパーティー・センスを東京の夜に定着させた。同じ年にDEV LARGEは自主レーベル 、EL DORADOを設立。SUIKENやLUNCH TIME SPEAX、FUSION CORE、FLICKを表舞台に上 げる手助けをしていく。BUDDHAとしての活動による成果ももちろんだが、結果的には 、そのようなシステム構築、環境作りという意味でも、彼らが成し遂げたことの大き さを実感させられるのだ。2000年、BUDDHAの2枚組アルバムは当然ヒット。その後も もちろん4人は真に個性的でカッコイイ作品を生み出し続けている。MASTERKEYのアル バムでは別曲ながら4人が揃った。DEV LARGEのソウルフルなプロダクションとCQの世 界観には泣かされるばかりだし、NIPPSはソロ・アルバムを作っているという! とに かく、彼らからはこの先も目が離せないだろう。










DEV LARGEの制作/関連作品を紹介。左上から、YOU THE ROCK★『THE PROFESSIONAL ENTERTAINER』(cutting edge)、DABO“SUPADONDADA”(Reality)、『Art Of War 』(Mo'Wax/トイズファクトリー)、カートム音源のミックスCD『SHOUT! presents tribute to CURTIS MAYFIELD Mixed by DEV LARGE』(ビクター)、『DEV LARGE PRESENTS MUSIC EVOLUTIONαEP』(ソニー)、NIPPS feat. MURO, DEV LARGE“ GALAXY PIMP 3000”(ユニバーサル)、m-flo“Dispatch”(rhythm zone)、嶋野百 恵“Meeting”(ポニーキャニオン)
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