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| オンライン掲載:2002/05/02 初出:2002年04月25日 『bounce』231号 |
ウィルコを取り巻いていたオルタナ・カントリー・シーンとその流れ
文/荒田光一
interview & text by Takeshi Miyauchi |
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ずっと古臭くてダサイと思われてきたカントリーやフォーク・ミュージック。そん
な伝統音楽を好んで演奏するロック・バンドがローカルなシーンで目立ってきたのは
、80年代後半のことだ。彼らが一様にパンクの洗礼を受けていたってことをまず忘れ
ちゃいけない。
ウィルコのジェフ・トゥイーディと、後にサン・ヴォルトを結成するジェイ・ファ
ーラーは(最初のオルタナ・カントリー・ロック・バンドといわれる)アンクル・テ
ュペロを結成する以前、ミニットメンやブラック・フラッグがセントルイスにやって
来るたび観に行っていたほどだった。朋友のジェイホークスやボトル・ロケッツとい
ったバンドのメンバーの多くが、ポスト・パンクの流れから台頭してきたリプレイス
メンツやハスカー・ドゥなどにシンパシーを寄せていたことも同様。そして、〈オル
タナティヴ・カントリー〉のシーンを形作っていったこれら中心バンドが中西部から
出てきたのも偶然ではなかった。貧しい白人の音楽だったカントリーやヒルビリーの
要素が彼らの音楽に反映されていったのは、ある意味で自然なことだったのである。
もちろんグラム・パーソンズやジョニー・キャッシュ、ニール・ヤングといった先達
の音楽を少なからず共有していたこともプラスに働いただろう。
〈ルーラル・コンテンポラリー〉――田舎にありながら、時代のリアルを呼吸し続
けようというきわめて健康的で現実的な姿勢。これって、ボニー“プリンス”ビリー
やラムチョップ、ジャイアント・サンドらの動きともシンクロしつつ、シカゴのジョ
ン・ラングフォード(ウェイコ・ブラザーズ他)周辺のカントリー・ロック勢とも通
じているんじゃないだろうか。



文中に登場したアーティストの作品を紹介。左から、アンクル・テュペロ『89/93:An ANthology』(Columbia/Legacy)、サン・ヴォルト『Trace』(Warner Bros.)、ジェイホークス『Tomorrow The Green Grass』(American)、ボニー“プリンス”ビリー『Esse Down The Road』(Palace)、ラムチョップ『Is A Woman』(Merge)、ウェイコ・ブラザーズ『Electric Waco Chair』(Bloodshot)
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