ヤングは燃えているか?




ニール・ヤングの近作を紹介。上から、2000年作『Silver & Gold』、ライヴ盤となる2001年作『Road Rock Vol.1』(共にReprise)
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――新作のアルバム・タイトル『Are You Passionate?』についてですが、どうして
あなたはここ何年も、そんなに人生や仕事に対して燃え続けてるのでしょう?
「それは本当にわからないな。俺はそういうふうに生まれついて、自分にとっては
性分みたいなものだから。まあ、ひとつ言えるのは変化が必要なときが来たなら、俺
はそれをためらわないってことだね。もし別れ道にいて、どちらに行くべきかわかっ
ているのになにかが邪魔をして、うまく前に進めないとき、道を変えなければ行けな
いときに、変化が生まれるってことになる。でも、結局その変化が自分を燃やし続け
ることになると俺は思うんだ。そのおかげで自分がやっていることを継続できて、や
がて報われ、満足し、先に進み続けることができる。ピカソだってそうやって80か90
歳くらいまで描き続けただろ? だからもし、なにかに行くべき道を止められたから
といって、意地になって同じことをやってても楽しくもなんともないからね」
――今回、ブッカー・T&ザ・MG'sといっしょにプレイしているけれど、彼らとオール
ド・スクールなR&Bアルバムをやるってアイデアはどこから来たの?
「このレコードはすごく出来が良くて誇りに思ってるよ。本当にすべての音が気に
入ってるんだ。でも実際、これらの曲を書き始めたのは、このレコーディング前にク
レイジー・ホースとセッションしている最中だった。そこで4、5曲書いたんだ。それ
からブッカー・T・ジョーンズ、ドナルド“ダック”ダン、スティーヴ・ポッツ、フ
ランク“ポンチョ”サンペドロとレコーディングをスタートしたんだけど、曲は発展
し続けて、出来上がったときにはちゃんとすべてが収まるべきところに収まったって
感じだったね。俺はただ流れにまかせて進めただけさ。なにが自分を心地良くさせる
のかわかってたし、それに今回はギターをサックスのようにプレイしたいってことも
わかっていた。だからギターをプレイしていたときはまるでホーン・プレイヤーにな
った気がしてたよ」
――そしてあなたはクラシックなR&Bサウンドに踏み込んだ。
「音が求めているものがなにかはっきりしているとき、それは何年も昔から定義さ
れてきたサウンドみたいに、クラシックとでもいえるような明確なスタイルをすでに
持っているんだ。だから俺はただ音が求めるままにプレイした。そして自分が持って
いる音楽のキャリアや音楽知識から使えるすべての要素をそこにぶち込んだんだ。俺
はブルースやR&Bが昔からずっと好きで、それは俺が最初に聴いた音楽でもある。10
歳のとき、カナダのウィニペグにいたんだけど、シカゴのラジオ・ステーションをよ
く聴いてたよ」
――それってWLS局のこと? 僕はインディアナポリスで育ったんだけど、小さなラジ
オでその局をよく聴いてた。
「そう! 南西部のどこかで放送されてた別のステーションも聴いてたけど、それも
メガワット・ステーションだったな。つまり俺は初期のR&Bや偉大なロックをラジオ
で聴いて育ったんだ。最初に買ったレコードはジミー・リードのアルバム。彼のレコ
ードは全部持ってるよ。彼のレコードを聴いて、俺はギター・プレイを覚えたんだ。
オールディーズのステーションも聴いてたな。モータウンもいっぱい聴くからね。あ
んまり人が聴かないようなオリジナルのモータウン・サウンドをね。そこでは古いR&
Bなんかも流れてるんだ。しかも、いまでは入手不可能なサウンドがね。でもいまのR
&Bのラジオ・ステーションではそういったモノは聴けない。新しいR&Bもちゃんと地
位を築いててクールだと思うけど、R&Bのルーツを聴くときほどの感動はないね。も
ちろんブッカー・T&ザ・MG'sのレコードは昔から大好きさ。ほかにもレッドベリー、
ハウリン“ギター”ウルフ、ハウンドドッグ・テイラーみたいな素晴らしいプレイを
する初期のブルース・アーティストたちを愛してる。それからキャンド・ヒートで歌
ってたヤツもすごく好きだね。彼は素晴らしいシンガーで、素晴らしい声の持ち主だ
よ。素晴らしいブルースの声。彼の名前は覚えてないんだけど(編集部注:ボブ・ハ
イト)、でもそういった音楽は大好きだね。彼らみたいには歌えないけど、でも俺は
これまで楽しみながら俺自身の曲を作ってこれたと思うよ」
――じゃあ“Differently”では〈これからはいままでと違った生き方ができるかも
しれない〉という内容のことを歌っているけれど、もし可能ならどんな風に生きてみ
たいと思う?
「うーん、そんな時間はないね! 実際俺がこれまで選んできた道がハッピーなのさ
。すべてのチャンスが思いどおりだったわけじゃない。もちろんダメージは少なけれ
ばいいと願っているけど、いままでしてきたことを、なにか違うようにやりたいとは
思わないね」
注1:2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件に対して、9月21日に全米4
大TVネットワークで放送されたチャリティー・イヴェント。ブルース・スプリングス
ティーンや、U2、マライア・キャリーなど、豪華アーティストが出演、ここでニール
・ヤングはジョン・レノンの“Imagine”を歌った
注2:ハイジャックされた機内で、被害を最小限に押さえるために乗客が犯人に反抗
。飛行機はペンシルヴァニア州郊外に墜落し、45人の乗客の命が失われた
*本稿は、PULSE4月号にて掲載された記事を再構成のうえ転載しました

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