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オンライン掲載:2001/11/15
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絵を描くとき、物語を綴るとき。自分にエンジンをかけるために音楽を聴く。

写真:井上智幸
取材:高橋百合香(bounce.com編集部) |
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細谷由依子(Yuiko Hosoya)
1973年生。
英国留学を経て、1996年よりファッション誌『zyappu(ジャップ)』編集部に三年間在籍し1999年よりフリーランスとなる。
絵画制作、小説執筆に加えファッションやポップカルチャー関係の書籍翻訳を
手掛ける。
最新の絵画作品はGOOD NEWSレコードよりリリースされた「GOSPEL,THE GOOD
NEWS!」「SPIRTUALS,ROOTS GOSPEL!」のCDジャケットで見ることができる。
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激しい感情を、静かな言葉で綴った物語。奇妙だが品のある女の子の絵。
細谷由依子の作品は、どこか他人事とは思えない。ずっと以前に自分が経験し
た出来事を、目の前に差し出されたような既視感を覚える。
事実、「Wasteland(ウェイストランド)」誌(荒地出版)に連載していた絵
と小説を組み合わせた作品は10代から20代の女性の熱い共感を呼んだとい
う。
「世界中どこにいても、自分が今いる場所─眠れて、食事ができて、絵が描け
て─そこが一番好き」
そう語る彼女の作品は、この部屋でこんな音楽を聴きながらつくられる。
──細谷さんは普段、あまり外に出ないとお聞きしたんですけれど、家で
どんなことをして過しているのですか?
自分の部屋で絵を描いているか、インターネットをやっているか。ま、仕事
をしているか遊んでいるかのどっちかなんですけど。あとは本を読んでいるか。
──音楽は聴かれますか?
ええ。でも、絵を描きながら聴くことが一番多くて、音楽だけを聴くというこ
とはあまりないですね。
──歌詞を聴き込んだりするのではなく、あくまでも創作時のBGMとして聴く、
という感じですか?
いえ、歌詞はすごく大事です。歌詞がよければ、日本のポップスでもなんで
も聴きます。でも、絵を描く時と小説を書く時では、自分の中の音楽のモード
が違うんです。絵の時は、言葉が具体的な方が気持が盛り上がるので、歌詞の
あるものをよく聴きますが、小説の時は、クラッシックとか音楽だけの方が
よくて


『バリー・リンドン』
CD アルバム(サウンドトラック)
輸入盤
『ピアノ三重奏曲第2番第2楽章』は18曲め「Piano Trio in E-flat,0./100」
として収録されている。
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アルヴォ ペルト
『タブラ ラサ》
TABRA RASA
CD アルバム
ECM
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PJ ハーヴェイ
『裏・リッド・オブ・ミー ~4-T』
CD アルバム
マーキュリー・ミュージック・エンターテイメント
1,667円(税抜)
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PJ ハーヴェイ
『リッド・オブ・ミー』
CD アルバム
アイランド
PHCR-4859
1,667円(税抜)

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──歌詞をつけるように、言葉を紡ぐということでしょうか?
多分、想像が広がるっていうことだと思うんですよ。絵を描いている時は具
体的な事を言ってもらうと、それがエンジンになって想像が広がる。でも、自
分が言葉を使っている時に、言葉を言われてしまうと影響を受けてしまって
邪魔になる。だから、音だけのものの方がいい。音を聴いて想像した中に自分
が入っていって書き進める、という感じなんじゃないのかな。
──小説を書く時にはどんな曲を?
シューベルトの『ピアノ三重奏曲第2番第2楽章』。すごくきれいで寂しい
けれど、救いもある。これが一番好き。ほとんどこれだけを聴いています。ロ
ンドンに留学していた頃、この曲の入ったCDがどうしても欲しくてお店に
行ったんだけれど、曲名すらわからなくって店員の前で2回くらい歌ったの
に結局わかってもらえなかった、という思い出の曲でもあります。
──(笑)絵を描く時にはどんな曲を聴くのですか?
PJ ハーヴェイが多いですね。「4-TRACK DEMOS(邦題「裏リッド・オブ・
ミー」)」に入っている曲は全部好きです。
──彼女の歌詞って、すごく激しい感情の発露ですよね。ぬきさしならない、と
いうかギリギリの状況下にいる人の。そういう激しい感情に自分の気持をシン
クロさせて、絵にぶつけているという感じですか?
多分。普段はあんまり意識しないんですけど、そうだと思います。なんかね、
絵は攻撃的な気持にならないとあまり描けないんですよ。小説は逆で、なん
かイジイジしている気分の時じゃないと書けないの。
──曲が先にあってストーリーが生まれたり、絵が浮かんだりすることはありますか?
それは、ないです。
──自分のイメージが先にある?
イメージも別にないです。イメージはなくて、ただ自分が寂しかったりする
だけなんだと思う。嫌な事があったりとか。寂しい時って、より寂しい曲を聴
きたくなりませんか?一旦、自分を寂しさの底に落すというか。どんどん寂し
くさせるのね。そうすると、もうそこから這いあがるしかないから書きはじめ
るんだと思います。多分。わかんないけど(笑)。


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