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第13回 ─ リッチー・ホーティン、ニッツァー・エブ、RYUKYU DISKOほか出演。〈WIRE 06〉速報!!


掲載: 2006/09/07

延べ8回目を迎えた国内最大級の屋内レイヴ・イヴェント〈WIRE〉。今年の動員数は18,000人を記録し、横浜アリーナは一夜のテクノ祭りに転換。ボディ・ミュージックの元祖ニッツァー・エブ、かつてのアシッド・リヴァイバルの立役者ハードフロアら懐かしい面々の出演、ヨリス・ヴォーン、アレキサンダー・コワルスキーら新世代アーティストの台頭など、新旧幅広い顔ぶれの競演模様をレポートします!!

文/佐藤 譲



DISCO TWINS photo by Tsukasa Miyoshi
 毎週のように各地で開催され、大きな盛り上がりを見せていたフェス・シーズン。9月2日に開催された〈WIRE〉はその締めくくりとなるイヴェントの一つ。横浜アリーナに集結したファンをのっけから高いテンションで迎えたのがDJ TASAKAとKAGAMIのDISCO TWINSだった。「宇宙を駆け抜けろー!」とギターウルフのセイジの声が轟く新作『Twins Disco』からの“スーパーゾッキー”や、今年上半期のシーンを賑わしたスウィッチのビッグ・チューン“A Bit Patchy”(インクレディブル・ボンゴ・バンド“Apache”ネタ)、メイソン“Exceeder”など、旬のディスコ、エレクトロ・ハウスを連発。そしてとどめは吉川晃司を招いた話題の“Juicy Jungle”! いやらしさ満載のアンセムでフロアをきらびやかに盛り上げていった。

 
NItzer Ebb photo by Tsukasa Miyoshi
 新作『Peekan』から“RKD TEKNO”や“Fight for Beat”などを披露したRYUKYU DISKOは以前よりもテクノ色が強まったライヴ。新作中心の構成で、派手なエフェクトを施したかなりハードな印象。〈SECOND FLOOR〉の田中フミヤはは早くも入場規制。そしてドアの向こうからはバウンシーなミニマル・ファンク・チューンで踊り狂う人たちが! ようやくフロアに入れた瞬間にはメインフロアでニッツァー・エブの時間んんぅぅ!!!! 泣く泣く移動するとエレクトロ・ボディ・ミュージックの皇帝が仁王立ち。もちろんダグラスは上半身裸でズボンはブーツにイン。“Join In The Chant”“Let Your Body Learn”“Control I'm here”など往年の名曲を次々とプレイし、野郎共の怒声がフロアに響き渡り拳は天に突き上げられていた。

 
Takkyu Ishino photo by Tsukasa Miyoshi,Michael Mayer photo by Takayuki Mishima
再び〈SECOND FLOOR〉のAfra & Incredible Beatbox Bandに向かうも入場制限。僅か10分のパフォーマンスながら緩いブレイクビーツからハウス、テクノとハードなビートへ移行していくパフォーマンスに大歓声が送られていた。そして、この日一番の盛り上がりを見せたのが石野卓球。特大のレスポンスに呼応するようにハードでキャッチーなディスコ・テクノにに豪快なエフェクトをかけ、フロアを煽る。Bヴィジョン“Zarabatana”やスウィッチ“A Bit Patchy”。そして今年の大ネタはメタリカ“Enter Sandman”!!!! 緩急自在のDJでこの日一番の大騒ぎを演出したのだった。そんな卓球の裏で素晴らしいDJを披露したのがKompaktの頭領、マイケル・メイヤー。スッカスカのリズムにメロウなウワもの、エキセントリックなブレイクといった〈コンパクト〉、〈ボーダー・コミュニティ〉、〈センダー〉系のトラックを多用する最前線のサウンドは実に刺激的である。

 ▼ 本文中に登場したアーティスト、楽曲の関連アイテムをご紹介
DISCO TWINSの最新アルバム『TWINS DISCO』
スウィッチ“A Bit A Patchy”収録のコンピレーション盤『Clubbers Guide Germany '06』
RYUKYU DISKOの最新アルバム『PEEKAN』
ニッツァー・エブのベスト盤『Body Of Work: 1984-1997』



AFRA & INCREDIBLE BEAT BOX BANDのアルバム『I.B.B.』
石野卓球と川辺ヒロシによるプロジェクト、Inkのアルバム『C-46』
メタリカ“Enter The Sandman”収録のアルバム『Metallica』
マイケル・メイヤーのアルバム『Touch』





Jeff Mills photo by Tsukasa Miyoshi


Hardfloor photo by Tsukasa Miyoshi
ハードフロアは30分という短さもあり、若干物足りなさを感じつつも、全曲TB303が唸りを上げるビッキビキのアシッド・ショウ。“Into The Nature”がかかった時に再び涙腺ぶわわわわわわわ涎だわわわわわわ。


 
Alexander Kowalski,Joris Voorn photo by Takayuki Mishima
 再び〈SECOND FLOOR〉へ。新作『Change』をリリースしたばかりのアレキサンダー・コワルスキーが待望の初ライヴを披露。歌もののトラックを交えながらラストの“Speaker Attack”で涙を誘い、盟友ヨリス・ヴォーンに交代。するとヨリスはド迫力のトラックで攻めつつ“Incident”でフロアを激震。デトロイトの影響を色濃く受けたヨーロッパ屈指のプロデューサーの面目躍如であった。

 この日の個人的なベスト・アクトはリッチー・ホーティン。まさに骨と皮だけの極限まで削ぎ落とした激渋のトラック構成でフロアを操っていく様は冷たい鬼。耳元に突き刺さるハット。身体を波打たせるキック。細やかにコントロールされる音の距離や位相が精密で凶悪な立体音像を作り上げていく。〈MAIN FLOOR〉にはふらふらと引き寄せらた人が次第に増え、黙々と踊り続ける。テクノ・ミュージックの魔力を感じさせられた瞬間だった。

 
Richie Hawtin photo by Tsukasa Miyoshi
 そしてトリでは〈SECOND FLOOR〉も〈MAIN FLOOR〉も大盛り上がり。10月にWombでのレジデンシーを控えたジェフ・ミルズは来日予定の〈Sleeparchive〉のトラックにはじまり自身の“The Bells”、ピーク時には“Change Of Life”からリズム・イズ・リズム“Strings Of Life”を繋げるハードでドラマチックなお祭りに相応しいDJ。そして〈SECOND FLOOR〉ではTOBYもアシッド系トラックを繋げる激渋なDJの後にはコールドプレイの“Talk”を発射。自らマイクを取り、タオルを羽織り、エーちゃんばりのパフォーマンスで観客の大喝采を浴びていた。両者共に見事なフィナーレを飾り今年のWIREは大団円を迎えたのだった。

 
TOBY photo by Takayuki Mishima
 幅の広さが印象的なパーティだった。現在のテクノ・シーンの元気のよさ、面白さを形成しているエレクトロ、アシッド、クリックを通過したミニマル。そこにデトロイトが加わるラインナップ。それぞれの軸にはニッツァー・エブ、ハードフロア、リッチー・ホーティン、そしてジェフ・ミルズが源流としての存在感を示し、DISCO TWINSや卓球、マイケル・メイヤー、オルター・エゴ、ヨリス・ヴォーンらDJたちがかけるトラックにはその新しい形が提示されていた。温故知新。DJ を介して伝えられるテクノ・ミュージックの連綿と続く流れ、新旧のファンが音を介して互いを発見し合うような素敵な空気が息づいていたように思う。安定した楽しさを提供しつつ、発見も多かった今年のWIRE。やっぱり最後は踊る阿呆になって楽しんだのでございました。




 ▼ 本文中に登場したアーティスト、楽曲の関連アイテムをご紹介
ハードフロアの近作『4 Out Of 5 Aliens Recommend This』
アレキサンダー・コワルスキーの最新アルバム『Changes』
ヨリス・ヴォーンの最新ミックス盤『Fure Presents Joris Voorn』
リッチー・ホーティンの最新ミックス盤『DE:9 Transitions』



ジェフ・ミルズの最新アルバム『One Man Spaceship』
コールドプレイの“Talk”収録のアルバム『X&Y』
出演アーティストの楽曲を集めたコンピ盤『WIRE06 COMPILATION』



文/bounce.com編集部

番外編
〜〈WIRE 06〉に来ていたみなさんに、ゆる〜くアンケートに答えてもらいました。〜


1. WIREに来たのは何回目ですか?
2. お目当てのアーティストは?
3. このフェスティヴァルの魅力を一言でお願いします!


 
ナオ 1. 初めて 2. リッチー・ホーティン 3. 来たばかりなので、これから満喫します
シール 1. 初めて 2. リッチー・ホーティン 3. 来たばかりなので、これから満喫します


LUNE 1. 初めて 2. リッチー・ホーティン 3. 普段のクラブにはない雰囲気と、雨の心配がないこと。
MOTOK 1. 3回目 2. リッチー・ホーティン 3. わかりやすくアッパーで、馬鹿騒ぎできちゃうこと


(最右から左へ)オサチ 1. 3回目 2. リッチー・ホーティン 3. 最高!
コグマ 1. 2回目 2. 特にない 3. とにかく楽しいっす!


シノ 1. 5回以上 2. リッチー・ホーティン 3. 人がイイ!
チノ 1. 5回以上 2. リッチー・ホーティン 3. レーザー光線!!


ヲタ 1. 初めて 2. オルター・エゴ 3. ワッキー風に踊る人たち
Men 1. 初めて 2. 全アーティスト! 3. ギャルとレイヴ感
 1. 初めて 2. 全アーティスト! 3. ヲタ風の人たちによるダンス


おみず 1. 初めて 2. 石野卓球 3. お祭り感覚
りな 1. 2回目 2. 石野卓球 3. 一期一会


ヒラトリ 1. 2回目 2. RYUKYU DISKO 3. 面子が好き
クニ 1. 初めて 2. ジェフ・ミルズ3. 非日常感!
セックス・シンボル 1. 初めて 2. RYUKYU DISKO 3. 普段かけない汗がかける!
三代目 1. 初めて 2. 石野卓球 3. ヴァイブス!?



 撮影に応じてくれたのは、初〈WIRE〉のギャルから常連テクノ・ファンまで。そのなかでも人気を集めたアーティストは、リッチー・ホーティン。インテリジェンス&狂気溢れるヴェテランが期待を集めておりました。

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