8月11日〜12日の2日間に渡り、今年も東京/大阪で同時開催された都市型ロック・フェス〈SUMMER SONIC 07〉。奇しくも各日のヘッドライナーを超ビッグな〈猿たち〉が務め、大いに盛り上がった当日の模様を、bounce.comでは独自のセレクションでレポートいたします。記録的な猛暑も何のその! さらにアツいステージングの数々を追体験してみてください!!
コブラ・スターシップやジム・クラス・ヒーローズら、ピート・ウェンツの見初めたバンドたちが続々と登場したこの日。ついに真打の登場! 出番の終わったジム・クラス〜やMxPxメンバーの乱入などのサプライズもあったが、何より印象的だったのはパッツパツTシャツも最高にキュートなパトリックの、異常にソウルフルな歌唱力。両側で派手にくるくるスピンしまくる2人を凌駕する存在感で、マイケル・ジャクソンの“Beat It”やヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニューズ“Power Of Love”のカヴァーも鳥肌もの。彼のソウル声を際立たせる作風となった最新作の後押しもあってか、これまで以上にヴォーカルがフィーチャーされたパフォーマンスだった。*加藤
18:15〜 ■MODEST MOUSE @ SONIC STAGE
(C)SUMMER SONIC 07 All Copyrights reserved
アメリカのインディーズ・シーンから、叩き上げで人気/実力を身につけてきたモデスト・マウス。新作『We Were Dead Before The Ship Even Sank』もリリースされたばかりでタイミングもバッチリ。ステージにはズラリ、6人の男たちが並んだ。そこでやはり注目してしまうのは、新メンバーとして加入した元スミスのジョニー・マー。ステージに向かって左端に立ち、華麗なギター・プレイを見せてくれた。そのマーを含むバンド・メンバーの演奏は、がっしりと力強く柔軟性に満ちたもの。ツイン・ドラムが叩き出すビートに乗って、緩急を付けたアンサンブルで長尺の曲も飽きさせない。曲によってはアコーディオンやトランペットも盛り込んで、ライヴ・バンドとしての魅力を存分に見せつけた。*村尾
遂に猿達がやってきた! ステージ中央から4人が颯爽と登場し、1曲目の“Hey Mama”から盛り上がり必至の楽曲のオンパレード! スタジアムが俄然ダンスホールと化す。途中“Sweet Child O' Mine”や、エイミー・ワインハウスの“Rehab”という、理解不能だがアガる曲をカヴァー。個人コーナーでは、ウィル・アイ・アムの新曲“I Got It From Mama”でお得感を味わい、ファーギーの“London Bridge”で萌え(彼女は歌いながらの側転という得意技も披露)、タブーの超絶ラップに悶える。 さらに“Where Is The Love”では、観客が灯した携帯電話のライトによって、幻想的な風景が浮かび上がっていた。ラスト“Let's Get Retarded”では歌詞に合わせて花火が舞い上がり、感動のフィナーレ。バンド編成に乗る強力なエンターテイメント集団の実力をまざまざと見せつけてくれた夜だった。*柴田
19:45〜 ■TRAVIS @ SONIC STAGE
(C)SUMMER SONIC 07 All Copyrights reserved
この日、〈SONIC STAGE〉のトリを飾ったのがトラヴィス。客電が落ちると場内に高らかに“ロッキーのテーマ”が響き渡り、騒然とする観客の間を縫って、ボクサーのようなガウンに身を包んだメンバーが登場。そのトラヴィスのイメージからかけ離れた派手な登場シーンに観客は大喜び。オープニングでしっかり観客の心を掴んだバンドは、満面の笑顔でライヴをスタートさせた。アルバムではマジメでナイーヴな印象が強いトラヴィスだが、ステージは元気一杯で、曲のアレンジもパワフル。ヴォーカルのフラン・ヒーリィはカタコトの日本語も交えて積極的に観客とコミニケーションをとり、ドラム・セットに登ってジャンプをキメたり、観客にミネラルウォーターのペットボトルを振る舞ったりとサービス精神もたっぷり。新曲+ベスト的な選曲で、アンコールではサポート・メンバーも含めて5人で肩を組み“Flowers In The Wndow”を熱唱するなど、ピースフルな熱気に包まれたステージだった。*村尾
19:45〜 ■MAXIMO PARK @ DANCE STAGE
〈DANCE STAGE〉初日のトリとして登場したのは、UKテクノの総本山=ワープが惚れ込んだギター・バンド、マキシモ・パーク。ギター&シンセが刻むファニーなリフとグルーヴィーなリズムを武器に、ロック・ファンからテクノ・ポップ・フリークまで幅広い層を味方に付けてしまうそのサウンドは、もちろん踊る要素満載だ。加えて、ステージ上の彼ら――とりわけヴォーカルのポール・スミスとキーボードのカス・ウーラーの動きが物凄い。セカンド・アルバム『Our Earthly Pleasures』と同様、“Girls Who Play Guitars”で滑り出したセットの冒頭から、驚異的な開脚跳びでキメまくるポール。ほぼ1曲ごとに挟まれるMCも、いっそ微笑ましいぐらいの息切れ状態(笑)。一方のカスは、鍵盤をキッチリ操りつつも上半身と下半身がバラバラに暴れまくるという、ハイパー・エキセントリックなパフォーマンス。これほど過剰なサービス精神を大放出されたとあれば、フロアも炎上しないわけにはいかないでしょう! (意外にも)入りが6〜7割だったことが効を奏し、親和性が高まった会場内。観客たちは、ユニオンジャックを振ったり、大合唱しながら踊ったりと、それぞれが奔放にショウを楽しんでいた。ちなみに筆者は、あまりの楽しさで笑いが止まらず、帰りは身体だけでなく顔の筋肉もガチガチの状態に。心地良い疲労感と爽快感に見舞われながら、〈こんなに後味のいいライヴは久しぶりだな〜〉と、しみじみ実感した夜だった。*土田
20:05〜 ■SUM41 @ MOUNTAIN STAGE
(C)SUMMER SONIC 07 All Copyrights reserved
結成当時から苦楽を共にしたギタリスト=デイヴ・バシュクの脱退を経て初となる日本でのパフォーマンスに注目が集まっていた、東京初日の〈MOUNTAIN STAGE〉。結論から言うと〈サムはサム〉だったのである。シックなシャツに身を包んで登場したメンバーからは少し大人びた印象を受けたけど、やってることはおバカなままで。最新作『Underclass Hero』からの表題曲でスタートしたセットは“In Too Deep”“Still Waiting”といった代表曲、クラウド・サーファーを増殖させるメタル・チューン、そしてヴォーカリストのデリック・ウィブリー扮するエルヴィス・プレスリー……と、まさに〈ベスト・オブ・サム〉な一片のスキもない磐石の内容! 最後までオーディエンスを煽り続けるデリックの楽しそうな表情と、アンコールを挟んでのラスト“88”が終わった瞬間に待ち構えていたかのように外で打ち鳴らされた花火が、充実のステージを物語っているようでした。*加賀
▼文中に登場したアーティストの作品を紹介
3月にリリースされた、ホラーズのデビュー・アルバム『Strange House』
6月にリリースされた、ボンヂ・ド・ホレのファースト・アルバム『Bonde Do Role With Lasers』