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第1回 ─ HUSTLE & FLORIDA


掲載: 2008/05/15

ソース:『bounce』誌 298号(2008/4/25)

余裕で生きてるぜ! それどころかビクンビクンしてるぜ! オレとオマエらの熱すぎるグランプリ・シーズンが、いまフロリダから開幕するのさ!

文/DGノックアウト



トリーナのニュー・アルバム『Still Da Baddest』(Poe Boy)

リック・ロス「っていうかさ、オレのページなのに何でいきなりトリーナ姐さんのジャケがドーンと出てるワケ?」

DG「いや、ジャケが可愛いから大きく載せたかっただけ」

ロス「ん、ジャケを見てたら大きくなっちゃっただけ?」

DG「(無視して)オマエのアルバムが出たからノコノコと会いに来てやってんだぜ?」

ロス「マイアミまで来たとか、またウソ丸出しだな」

DG「いや、ガチじゃん。それに、いまはどの雑誌も似たG期に同Gアーティストのインタヴューが読めるけどさ、どんなヤバいブツでも輸入盤しか出ないとスルーだし……」

ロス「オッ、業界批判か?」

DG「……って誰かが言ってたぜ」
リック・ロスのニュー・アルバム『Trilla』(Poe Boy/Slip 'N Slide/Def Jam)

ロス「腰抜けかよ! まあ、オレからすればありがたいぜ。特に新作の『Trilla』はアタマからケツまで一気に聴かせる作りにしたからな」

DG「インタヴューっぽい回答じゃねえか。確かに『Trilla』は前作以上に〈風格〉の二文Gが似合う仕上がりだよ。ハッキリ言って、いまのオマエはスカーフェイス級だと思うね」

ロス「褒められるのは嫌いじゃないな」

DG「さっきのトリーナもそうだが、フロリダ産の名作がずっと途切れないだろ? フロウ・ライダーはもちろん、ピットブルとかプライズとか。あと、オマエとT・ペインとトリック・ダディとプライズが参加したDJキャレドの“I'm So Hood”も最高だったな〜」

ロス「バードマンもファット・ジョーもいまはマイアミで作ってるんだぜ!」

DG「そのほとんどにオマエが参加してるわけだが、『Trilla』はアルバム・トータルでの〈ボス感〉みたいなのが段違いなんだよな!」

ロス「ああ、オレをスリップン・スライドに導いてくれたトリック・ダディは独立したし、トリーナも先輩だけど歳下だし、オレがボスとしてG元をGワGワと盛り上げねえとな!!」

DG「読みにくいだろ! まあ、トリプルC'sとかブリスコとかC・ライドとか、
要注目の若手はウヨウヨいるしな。しかし、トリーナはちょっと雰囲気が変わったな。オレは昔のがいいね」

ロス「アレだ。くまぇりみたいなもんだ」

DG「古いよ! っていうかそっちは偽物だし、本物もまた顔が変わってるよ! ……しかしそんなムダなことよく知ってんのな」

ロス「ん? オレがオマエの妄想だからさ」

DG「ああ、なるほどね」

……という夢を見ましたよ。

 ▼リック・ロスの参加作品を一部紹介。
フロウ・ライダーの2008年作『Mail On Sunday』(Poe Boy/Atlantic)
DJキャレドの2007年作『We The Best』(Terror Squad/Koch)
バードマンの2007年作『5★Stunna』(Cash Money/Universal)
トリック・ダディの2002年作『Thug Holiday』


トリーナの2002年作『Diamond Princess』(Slip 'N Slide/Atlantic)
アンクル・ルークの2006年作『My Life & Freaky Times』(Luke)


DISCO"G"RAPHY


RICK ROSS 『Port Of Miami』 Slip 'N Slide/Def Jam(2006)
〈ハスリング〉とか〈ハスラー〉とかの言葉がまた使われるようになったのは、当然“Hustlin'”の影響だろうな。ランナーズやクール&ドレーといった同郷プロデューサーの仕事ぶりもいちいちスケールがデカいし、LLクールJ“I'm Bad”のリメイクとか、引退中のジェイ・Zを呼びつけるとか、この時点でボスっぷり全開じゃねえか。胴震いが止まらなくなるぜ!



RICK ROSS 『Rise To Power』 Suave House II(2007)
誰にでも抹消したい過去とか恥ずかしい写真があるだろ? ヤツの場合はスワーヴ・ハウスと契約してた20代前半の録音ってわけさ。これはその時期のお蔵入り音源を勝手にまとめられた編集盤なんだが、ビートもイマっぽく差し替えてあるし、声が若々しいぐらいで全然カッコイイのが腹立つよな。いまボーイズン・ダ・フッドにいるデュークとの当時の共演が貴重。



TRIPLE C'S 『The Black Flag Prequel』 Poe Boy(2007)
トリプルC'sことキャロル・シティ・カーテルってのはロス大将が率いるクルーで、大将と同郷のガンプレイ、NY者のトーチを含むトリオさ。このミックステープにはフロウ・ライダー&ブリスコも交えた“Fed Ex”や、注目のケイン・ビーツによる“Keep Stuntin'”などエグいのが山盛り。オレ的にはガンプレイのギスギスしたソロ曲“Killplay”がグッとくる感Gかな。



RICK ROSS 『M.I.Yayo The Movie』 Maybach/Traffic(2008)
コイツは上級者向け……って何の上級者なんだか。みずから製作も務めたロスがナヴィゲートして、80年代末〜90年代初頭に名を馳せたマイアミの麻薬王たちの生涯を追うガチなドキュメンタリーDVDだ。何か普通の人っぽい大ボスばかりで、それが逆にドープなんだよな。サントラCDも付いた2枚組だから、それはそれで普通に楽しめるはずだぜ。


G-SPOTLIGHT
最前列のオマエらならわかる逸品を紹介するぜ!!



よく考えると新連載なのに何の説明もしてないが……まあいいや。ってことで、オマエらのGなスポットを刺激する作品を軽く紹介しておこうか。まずは、また出たビジー・ボーンの『Ruthless』(Siccness/Koch)だ。リック・ロスも参加した変な豪華さが逆にミックステープ風だが、メジャー復帰作(この本が出る頃に入荷予定だ)の前哨戦として味わっとけや。

そのビジーとレイジーのデュオ=ボーン・サグズ……って名義も怪しすぎるが、『Still Creepin On Ah Come Up』(Real Talk/Koch)も一応公認モノらしく、ハズレのないボンサグ品質は今回も保証されてるぞ。で、ボーン絡みではもう一枚!

こちらもミックステープらしく痛快なビート・ジャックぶりが楽しめる、クレイジー・ボーンの『Smoke On This』(RBC)だ。ニーヨのアレとかシアラのアレとかをお題に例のスムースな語りをモクモク吐き出していて、とりあえず楽しいから聴いてみてくれよな。

同じRBCからはディップセットの40キャルもストリート盤『The Yellow Tape』(RBC)を出してるぜ。どうやらクルーを抜けたみたいだが、ガツガツ成り上がってほしい逸材だよ。

そして最後は、DJ FILLMOREがフィンガズの名曲群をガシガシとミックスした『Brown Connection Vol. 1 By DJ Fillmore』(Streetlight Japan)でどうよ! メロエロからブリブリまで怒濤の名曲が押し寄せる、行楽シーズンが似合う爽快な一枚さ。クルマを持ってるヤツには標準装備を義務づけるぜ!


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