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キラー・クイーン・ア・トリビュート・トゥ・クイーン / VAEvery Preston Guild / RSL
オール・ザット・アイ・アム : Santana 2005/10/25掲載

Santana『オール・ザット・アイ・アム』(BVCP-21424)
RCA
CD / 2427円(税抜)

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どんなに共演者を迎えても揺るがない〈主役感〉

 もう、どんな人が参加していたって驚かない、前2作であれだけの……と言ってはみたものの、時の人たちをこれだけ集めてしまえるサンタナの吸引力には、やはりただならぬものがある。ラテン・コミュニティーを超えて、いや超えすぎて支持されてきたサンタナ。音が鳴れば瞬時にそれとわかるあの哀愁ギターとみんな絡み合ってみたいのだ、カーニヴァルの如く。宿敵(?)アース・ウィンド&ファイアの新作と本作を二股したウィル・アイ・アム(ブラック・アイド・ピーズ)やビッグ・ボーイ(アウトキャスト)らのフィールド横断組をはじめ、かつてサンタナが心酔した黒人音楽のグレイツたちの息子世代までもが顔を揃え、楽しげに渡り合うこの賑やかさよ。もちろん参加者はカーニヴァルの華やぎだけを求めてやってきたわけじゃなく、その儚さや寂しさも承知済み。サンタナの脇役は能天気なだけじゃ務まらない。“My Man”でのハッピーすぎる歌声が実は切なくもあるメアリーJ・ブライジ、“Twisted”で70年代ソウルマン然と振る舞いつつサンタナのギターといっしょに泣くアンソニー・ハミルトン、国境を越えた者同士がルーツを探り合ったような“Cry Baby Cry”でセクシーに絡み合うショーン・ポールとジョス・ストーンなど。しかし、これだけアクの強い役者が登場しながらサンタナの主役感は揺るがない。〈老いぼれたヴェテランが若手のエキスを〜〉という構図は皆無。これを現役と言うのだ。

奇を衒ったところのない贅沢な〈あの音〉

 やっぱり、一発でそれとわかる音を持つヤツは強い。サンタナの場合、サステインの効きまくったチョーキング過剰なギターの音とヒゲ(……は関係ないか)。誰とどんなビートに乗ろうと、〈あの音〉が鳴った瞬間にサンタナの音になる。それはスピリチュアル・ジャズを見事にサンタナ化したかつての活動から変わらないものだけど、そんな活動を何十年も続けながらマンネリ化しないなんて奇跡的なことだ。新作もタイトルからしてまさに!って感じ。スティーヴン・タイラーを迎えた“Just Feel Better”なんて、わざとエアロスミスっぽい曲調に仕上げながら〈あの音〉を差し込む心ニクさ。ミシェル・ブランチとの“I'm Feeling You”もモロに“The Game Of Love”を思わせるポップ・チューンだ。ショーン・ポール&ジョス・ストーンとの“Cry Baby Cry”などは〈新機軸か?〉とか思わせるけど、やっぱりどこから聴いてもサンタナ調。つまり、ゲストだけ見るとキテレツな感じだけど、どこも奇を衒ったところがないのだ。その意味ではサンタナ・チルドレンであるロス・ロンリー・ボーイズとのサザン・ロックっぽい共演や、カーク・ハメット&ロバート・ランドルフとのスウェッティーなハード・ギター・セッションあたりが逆に新鮮に聴こえてきておもしろい。とはいえ、やっぱり最後に耳に残るのはあのギター。まるで世界各地を豪華客船で回りながら、〈やっぱ日本がいちばんだよな〜〉とかホザいてしまう感じ。こんな贅沢を許されるギタリストなんて、いまやサンタナぐらいなもんでしょう。

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